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健康長寿ネット > 医療 > 脳血管障害・神経疾患 > くも膜下出血 【突然の激しい頭痛、嘔吐】
くも膜下出血 【突然の激しい頭痛、嘔吐】
多くの場合脳の表面を走っている動脈に出来た
動脈瘤の破裂によって起こります
 くも膜下出血は、多くの場合、脳の表面を走っている動脈に出来た動脈瘤(図1)の破裂によって起こります。出血が脳の表面にある皺(しわ)の中に広がり(図2)、頭蓋内圧が急に上昇することによって、激しい頭痛と嘔吐が起こります。出血量が非常に多い場合には、意識障害から、呼吸・心停止に至ることまであります(図3)。重要な症状は頭痛で、典型的には「突然に起こる経験したことの無いほどの激しい頭痛」です。しかし、必ずしも激烈な頭痛とは限りません。発生時間をはっきりと表現できるほど突然に起こった頭痛であれば、くも膜下出血の可能性があります。
脳動脈瘤の脳血管撮影画像
 
  くも膜下出血の頭部CTスキャン画像
 

ハント・ヘスの重症度分類

グレード1

無症状か、最小限の頭痛及び軽度の項部硬直

グレード2

中等度から強度の頭痛、項部硬直をみるが、脳神経麻痺以外の神経学的失調はみられない

グレード3

傾眠傾向、錯乱状態、または軽度の巣症状を示すもの

グレード4

昏迷状態で、中等度から重篤な片麻痺があり、早期除脳硬直および自律神経障害を伴うこともある

グレード5

深昏睡状態で除脳硬直を示し、瀕死の様相を示すもの

図3 くも膜下出血の重症度グレード分類

○診断
 くも膜下出血の診療は図4のように進みます。頭部CTスキャンでほぼ診断がつきますが、発症から日時が経っていたり、出血がごく少量であると、CTでは診断がつかないこともあります、その場合、腰から脳脊髄液を抜いて調べ(腰椎穿刺)、出血を確認します.入院後、脳血管撮影(レントゲンに写る薬剤を脳血管に注入しレントゲン連続撮影をする、図1)か、CTスキャン(上記の薬剤を静脈注射しながらCTスキャンを撮影し、コンピュータで脳血管画像を構成する)によって出血源を確認します。
くも膜下出血の診療経過
○治療
 くも膜下出血に伴う重大な合併症には、脳動脈瘤の再破裂、遅延性脳血管攣縮があり、これらの予防が治療の主体となります。
 再破裂を起こすと非常に重症になる場合が多いので、開頭クリッピング術(開頭手術で動脈瘤の頚部をクリップで止める)か、動脈瘤内塞栓術(動脈瘤の中に細い管を進めてプラチナコイルを詰める)で予防をします。どちらの治療法を選択するかは、脳動脈瘤の場所と形、全身状態、年齢、などの条件によって異なります。ただし、これらの治療は再破裂による更なる悪化を予防する為のものであり、脳障害を直接治療するわけではありません。そのためこれらの治療を行っても回復が非常に困難と考えられる最重症例(重症度5、および重症度4の一部、図3)では、早急な手術的治療の適応にならない場合もあります(図4)。
 「遅延性脳血管攣縮」は、発症後4日から2週の間に、脳動脈が細くなり脳に血液が流れにくくなる病態です。神経症状を起こさない軽症例から、広範囲な脳梗塞を起こして重度の後遺症や死に至る重症例まであります。脳血管攣縮には、脳血管を広げる薬剤などを点滴する治療法や、血管の中で風船を膨らませ血管を広げる,などいくつかの治療法があります。
 脳血管攣縮の時期を過ぎて、病状はやっと回復・安定の方向に向かいます。ここに至るまでに、脳障害を出来るだけ少なくすることが大切ですが、不幸な転機をたどることも少なくありません。そのため,近年では,破裂する前の脳動脈瘤を脳ドックで検査することも行われています.脳動脈瘤が見つかった場合は,動脈瘤の大きさ,年齢、全身状態などを考慮しながら,予防的治療(手術)の是非を検討します。
脳出血 脳血管内治療
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