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女性外来と性差医療
○女性外来の開設が進展
 ここ数年、全国各地に女性外来が開設され、新聞などマスコミでも取り上げられるようになりました。女性外来に人気がある理由は2つあります。
 一つは、男性と女性ではかかりやすい病気が違いますし、同じ病気でも病状が異なることがあり、そのような性差に配慮した医療(性差医療)が必要と考えられるようになったからです。
 もう一つは、女性特有の悩みや家庭内の問題を含めて、心身共に総合的に診てもらいたいという女性患者のニーズがあるからです。
 したがって、女性外来のあり方も、まずじっくり話を聞いて患者の全体像を理解し、その後の専門外来への振り分けを主体とする入り口の役割と、むしろ紹介されて受診する専門外来の場合があります。
 内容は多岐にわたり、月経不順や不妊、貧血、性感染症といった若い女性特有の問題、女性に多い膠原病やホルモンの病気、更年期障害、骨粗しょう症など中高年以降の健康障害、不眠、うつなどの精神疾患、子育てや家庭内暴力などの環境問題も対象となります。
○女性外来開設の理由
 そもそもこのような外来が必要になったのは、従来の外来診療に対する不満があるからです。医学的知識は女性特有の病気を除いて男性中心に系統立てられていますし、診察する医師の多くが男性で女性特有の悩みを理解してくれない、あるいは話せる雰囲気でないという女性に優しくない医療環境が挙げられます。
 また、臓器別診療や効率重視の医療の弊害として、明確な診断がつかない患者はどの診療科も相手にしてくれない、患者の訴えを十分に聞く時間が取れないといった点が挙げられます。
 これらの問題は実は高齢患者にも共通していることであり、女性外来に求められるものは高齢者医療に求められているものであるとも言えます。
○女性外来の内容
 女性外来では、まずゆっくり話を聞くということが重要なので、通常30分くらいの時間枠を設けた予約外来となっています。したがって、通常の保険診療では完全に赤字になるため、一部の病院を除いて自費診療を導入しています。
 性差医療を行うという観点からは、担当医は男性医師でも構わないのですが、実質的にはほとんどの女性外来は女性医師が担当しています。
 総合病院の女性外来には各診療科の医師がチームを組んで行っているところもありますが、多くの病院・診療所では産婦人科あるいは内科・老年科、精神科の医師が担当し、必要があれば他の診療科・病院に紹介するようにしています。
 高齢者を中心に診ている女性外来もありますが、高齢女性の抱える健康問題は複雑なため、専門的知識を有する医師をより多く養成する必要があります。男性にも、男性更年期など特有な問題があり、男性外来も増えてきつつあります。
 女性外来を行っている施設は、性差医療情報ネットワークのホームページで閲覧できます。
性差医療・医学研究会 (http://www.pin-japan.com/gender/)
性差医療情報ネットワークNAHW (http://www.nahw.org/)
日本更年期医学会 (http://www.j-menopause.com/index.html)
Healthy Aging Projects for Women (HAP) (http://www.hap-fw.net/)
更年期と加齢のヘルスケア研究会 (http://www.menopause-aging.org/)
女性のための抗加齢医学研究会 (http://www.antiage.jp/mokuji.htm)
日本Aging Male研究会 (http://www.antiage.jp/mokuji.htm)
長寿 アンチエイジング
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