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尿路感染症(膀胱炎など)

公開日:2017年7月 4日 14時01分
更新日:2019年5月29日 14時28分

尿路感染症とは

 尿路感染症とは尿の通り道にばい菌が入る病気を言います。

 ばい菌がはいった場所によって、腎盂腎炎(じんうじんえん)、膀胱炎(ぼうこうえん)、尿道炎などに分類します。

 ばい菌が入れば、入った場所ごとに調子が悪くなるわけですが、症状がないことも珍しくありません。特に高齢になるにしたがって、いつも膀胱内にばい菌がいる人が増えます。このような状態は無症候性慢性膀胱炎とか無症候性細菌尿などといいます。

 妊婦さんなど特殊な状況を除き、このような膀胱炎は困ったことが起きることは少ないので治す必要はありません。

膀胱炎とは-原因・症状・診断・治療-

 膀胱の中にばい菌が入って、膀胱が荒れ、症状が出ます。排尿の時や排尿の後の下腹部の痛みが特徴的な症状です。

 そのほかに、排尿の後にも残尿感が残ったり、またすぐに排尿がしたくなったりすることもあります。時には尿が出血で真っ赤になることもあります。

 膀胱の中に入ったばい菌が増えるのに、そんなに時間はかかりませんから、こういった症状が1~2日という比較的短い時間で急に現れます。このような特徴の症状があって、病院で尿検査をして、ばい菌が尿の中にいることが判明すれば、膀胱炎の診断は難しくありません。

 ばい菌を殺す薬を数日間飲むことで、9割以上の場合で完全に治ります。もし治りにくい場合は、治りにくい原因となる別の病気が隠れていないか検査が必要です。排尿障害や尿路結石、膀胱癌などが見つかることがあります。

腎盂腎炎(じんうじんえん)とは-原因・症状・診断・治療-

 腎臓にばい菌が入り、熱と腎臓のはれが生じます。腎臓がはれることで、片側の横腹や腰が痛みます。熱は高熱になることが多く、ばい菌やばい菌の毒素が全身に回ってしまい、倒れてしまってから発見される方もおり、怖い病気です。

 薬の効かないばい菌であったり他の病気が隠れていたりしなければ、ばい菌を殺す薬がよく効きます。それでも熱が4~5日続きますので、かなり体力を消耗します。早めにお医者さんにかかることが重要です。

 ばい菌の残りやすい特別な病気がなければ、きちんと治療すれば繰り返すことはあまりありません。

 治す必要がない膀胱炎をいつも持っている高齢者では、尿検査でいつも異常が出てしまいますから、別の病気で熱が出ていても腎盂(じんう)腎炎と診断されてしまいがちです。高齢者では腎盂(じんう)腎炎の診断は本当に難しいです。

尿道炎とは

 尿道炎とは一般的には性風俗の女性から男性にうつる病気です。女性は病気を持っていても症状が少ないため、知らない間にたくさんの男性にうつしてしまいます。のどの中に病気が隠れていることもありますので、口からもうつります。

 排尿のときにおちんちんが痛み、おちんちんの先から膿がでます。病気をもらってから症状が出るまでに大体1週間から1ヶ月ぐらいかかります。

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