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脊髄小脳変性症

脊髄小脳変性症は「総称」

 体を動かす筋肉や骨は正常ですが、筋肉などに「動け」と指令を送る脳神経に障害が起きることで、徐々に自分の意思で体を動かせなくなる「運動失調」と呼ばれる状態を引き起こす病気の一つ、それが「脊髄小脳変性症」です。

 「運動失調」を引き起こす原因として、感染症、中毒、腫瘍、栄養素の欠乏、奇形、血管障害、自己免疫性疾患等があげられますが、脊髄小脳変性症はこれらの原因で運動失調となった場合以外の病気の「総称」です。

 そのため、一言で「脊髄小脳変性症」といっても、「マシャド・ジョセフ病」や「多系統筋萎縮症」など様々な種類があり、種類に応じて出現する症状や病気の進行度、予後なども大きく変わってきます。国による難病指定も受けており(指定番号17,18)、40歳以上65歳未満でも介護保険を使うことができる介護保険においての「16特定疾病」の1つ(番号8)にも指定されています。

 介護保険の「16特定疾病」では「脊髄小脳変性症」とひとくくりになっている一方で、国の難病指定では「多系統筋萎縮症」と「脊髄小脳変性症(多系統筋萎縮症を除く)」と分けて明記されていますが、「多系統筋萎縮症」は脊髄小脳変性症の一つなので、「脊髄小脳変性症ではなく多系統筋萎縮症だから、介護保険が受けられない」ということはありません。

 平成24年度現在、脊髄小脳変性症を発症し、国から難病認定を受けている患者数は37,180人、うち多系統筋萎縮症の患者が11,733人となっています。

脊髄小脳変性症の分類

 脊髄小脳変性症の中で、まず分類されるのが「遺伝によるものかどうか」というものです。遺伝によって発症する脊髄小脳変性症を「遺伝性脊髄小脳変性症」、そうでないものを「孤発性脊髄小脳変性症」といいます。

 平成15年の調査によると、日本全国の脊髄小脳変性症患者のうち、遺伝性の方は約29%、孤発性の方が約67%と、孤発性の割合が高くなっています。

遺伝性脊髄小脳変性症

 遺伝性脊髄小脳変性症の場合、さらに「優性遺伝性」「劣勢遺伝」「X染色体遺伝」の三つの遺伝性に分類されます。

 優性遺伝性とそれ以外の遺伝の対比は、優性遺伝性15に対してその以外は1と、圧倒的に優性遺伝性が多くなっています。

 優性遺伝性では、SCA-1、2...と分類がされており、2011年までに32例が報告されています。特に患者数が多いのが「SCA-3(マシャド・ジョセフ病)」と「SCA-6」の2つとなっています。

孤発性脊髄小脳変性症

 孤発性脊髄小脳変性症は、さらに大きくわけて「多系統萎縮症(MSA)」と、「皮質性小脳萎縮症(CCA)」に分類されますが、孤発性脊髄小脳変性症の中でも大多数が「多系統萎縮症」のため、多系統萎縮症は難病指定でも「脊髄小脳変性症」という総称から外れて、単独での認定となっています。

 皮質性脳委縮症の鑑定には、特にアルコール・薬物・腫瘍・炎症・血管障害などによる2次的なものではないかの確認が重要となります。

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