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介護予防通所リハビリテーション(デイケア)とは

公開日:2019年2月12日 10時35分
更新日:2019年10月23日 09時00分

介護保険が使える介護予防の通所系サービスの種類1)

 介護保険制度において、要支援者が要介護状態になることを防ぐ、または今よりも状態を悪化させないなど、予防を目的としている通所系サービスは、介護予防サービスの中心的なサービスです。介護予防の通所系サービスには、「介護予防通所リハビリテーション(デイケア)」があります。

介護予防通所リハビリテーション(デイケア)とは2)

 介護予防通所リハビリテーションは、介護予防を目的としており、介護老人保健施設、病院または診療所、介護医療院に通い、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等の専門スタッフによる機能の維持回復訓練や日常生活動作訓練が受けられるリハビリテーション中心のサービスです。介護予防を目的としたものであり、通所介護とは異なり、利用者の家族の身体的及び精神的負担を軽減する「レスパイトケア※1」は想定されていません。

※1 レスパイトケア:
レスパイトケアとは、在宅介護の要介護状態の方(利用者)が福祉サービスなどを利用している間、在宅介護している家族を癒すために一時的にケアを代替し、リフレッシュしてもらう家族支援サービスのこと。

 介護予防通所リハビリテーションのサービスを利用することができるのは、日常生活上の基本動作がほぼ自立し、状態の維持もしくは改善の可能性の高い要支援1又は要支援2に認定された方です。市町村が設置する地域包括支援センターが作成したケアプラン(その原案の作成については指定居宅支援事業者に依頼される場合があります)に基づき、利用者一人ひとりの自立支援に役立つサービスが提供されます。

介護予防通所リハビリテーションの対象者

 介護予防通所リハビリテーションは、日常生活上の基本動作がほぼ自立し、状態の維持もしくは改善の可能性の高い要支援1あるいは要支援2の認定を受けた方が対象となります。

介護予防通所リハビリテーションのサービス内容

 介護予防通所リハビリテーションでは、日常生活上の支援、生活行為を向上させるための「共通的サービス」に加えて、「選択的サービス」を利用することができます。選択的サービスには、「運動器の機能向上」、「栄養改善」、「口腔機能の向上」があります。利用者の心身の状態に応じて個別的に実施されます。

選択的サービス

運動機能の向上

 運動器の機能向上は、理学療法士等を中心に経験のある介護職員等が、運動器の機能向上を目的とする機能訓練を行います。

栄養指導

 栄養改善は、低栄養状態やそのおそれのある利用者に対し、管理栄養士等が栄養管理を行うと共に、利用者からの食事相談を受け付けます。

口腔機能の向上

 口腔機能の向上は、言語聴覚士または歯科衛生士が、口腔清掃や嚥下機能(えんげ:物を飲み下すこと)に関する訓練の指導・実施を行います。

介護予防通所リハビリテーションの1カ月当たりの自己負担額(1割の場合)の目安

 介護予防通所リハビリテーションの1カ月当たりの自己負担額(1割の場合)の目安は表1の通りです。

表1:介護予防通所リハビリテーションの1カ月当たりの自己負担額(1割の場合)の目安3)
サービス費用自己負担
共通的サービス(要支援1) 1,721円
共通的サービス(要支援2) 3,634円
運動器向上 225円
口腔機能向上 150円
栄養改善 150円
  • 利用する事業所によってサービス提供体制強化加算が加わり、自己負担額が異なる場合があります。
  • 日常生活費(食費・娯楽費など)などは、別途負担となります。
  • 送迎にかかる費用は含まれています。
  • 利用する事業所の所在地により介護保険利用料の基準が変わるため、実際の負担額は変わります。
  • 表1は1単位=10円で計算した時の1割負担の方の自己負担額です。2割負担の方はこの2倍、3割負担の方はこの3倍の自己負担額となります。
  • 事業所によって介護職員処遇改善加算(現行加算)、介護職員等特定処遇改善加算(特定加算)が加わります。なお、介護職員処遇改善加算及び介護職員等特定処遇改善加算は支給限度額の対象外です。

参考文献

  1. 厚生労働省 介護予防・日常生活支援総合事業 ガイドライン(概要)(PDF)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  2. 厚生労働省 公表されている介護サービスについて 通所リハビリテーション(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  3. 令和元年度介護報酬改定について 厚生労働省(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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