健康長寿ネット

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バリアフリー

公開日:2016年7月25日 18時00分
更新日:2019年2月 1日 18時09分

バリアフリーとは

 バリアフリーとは、「障害のある人が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去するという意味で、もともと住宅建築用語で登場し、段差等の物理的障壁の除去をいうことが多いが、より広く障害者の社会参加を困難にしている社会的、制度的、心理的なすべての障壁の除去という意味でも用いられる。」(内閣府政策統括官・障害者基本計画、平成14年より)と定義されています。より広い意味では障害者だけでなく、すべての人に対して社会参加を妨げる障壁を取り除くことを意味する場合もあります。

物理的バリア

 物理的なバリアフリーでは住宅の段差などの障害除去を指すことが多いです。一般住宅などの建築物には引き戸のレールやドア止めなどといった健常者ならまったく問題にならない程度の段差が数多く存在しています。しかし高齢者や障害者にとってわずか1、2センチ程度の段差でも問題となりますから、これらの段差を解消することがバリアフリーの基本になっています。

バリアフリーの例として段差がない引き戸のレールの写真。

 例えば廊下と部屋、トイレ、洗面所、風呂場との間に段差を作らないようにします。二階に上がるためにエレベータの設置や階段に階段昇降機の設置が必要となる場合があります。車いすを使用する人たちのために床には滑りにくい素材を用いたり、廊下の幅を広くしたり、車いすを回転させるための場所を確保することを考慮しなくてはなりません。また、住宅と外の道路にも段差を作らないようにするために、スロープの設置や段差解消機を用いて対処する必要があります(リンク1参照)。

バリアフリーの例の住宅の外に設けられたスロープの写真。バリアフリーとは、高齢者や障害者にとって社会生活を行う上で問題となる障壁となるものを除去するという意味のほか、すべての人に対して社会参加を妨げる障壁を取り除くことを意味する場合もあります。

リンク1 居宅介護住宅改修費(介護予防住宅改修費)

社会的、制度的、心理的バリア

 社会的なバリアとは、人と人との間で意思疎通をはかるときに不都合が生じる場合を指します。例えば外国の方との通訳の問題や,視覚障害者が点字ブロックなしでは外を歩くことすら困難になる場合がこれに相当します。

 制度的なバリアとは、人が社会に進出するときに障壁となります。たとえば身体的に障害があるという理由で資格取得の機会や受験資格が奪われることがこれに当たります。

 心理的なバリアとは無知から来る偏見や差別を意味します。人種や民族に対しての差別、障害者に対しての憐れみ、身分や出身を問題にする部落差別などがそうです。

【参考】内閣府政策統括官・障害者基本計画(平成14年)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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