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インフルエンザ

公開日:2016年7月25日 13時00分
更新日:2019年6月21日 10時55分

 予防が重要なインフルエンザ

インフルエンザとは

図:インフルエンザ予防について考える高齢者を表すイラスト。

 インフルエンザはインフルエンザウィルスに感染して発症します。比較的突然に発症し発熱・全身倦怠感・筋肉痛・関節痛などの全身症状を伴うことが特徴的です。

 インフルエンザウィルスにはA型、B型、C型がありますが、流行をきたすのはA型とB型で、冬に流行があります。ウイルスに感染してから発症までは1~3日程度の潜伏期間があります。検査で陽性が出る前であっても他人にうつすことがあるので、インフルエンザの広がりを防ぐことは容易でなく、予防が最も重要です。

高齢者のインフルエンザ

 高齢者では、インフルエンザになると肺炎を合併する率が高いため注意が必要です。肺炎にならなくても数日続く高熱や全身倦怠感は食欲を低下させて栄養状態を悪くしたり、歩けていた人が寝たきりになったりします。年齢が上がれば上がるほど、そしてもともと持っている病気が多ければ多いほど重症になりやすく、死亡率も増加します。

インフルエンザの治療

 インフルエンザの診断は症状や周囲の感染状況などで診断します。鼻腔や咽頭ぬぐい液等を用いた迅速診断キットもありますが、発症から24時間以上経過していないと陽性にならないことが多く、この検査で陰性であってもインフルエンザであることがあります。

 インフルエンザの治療はA型・B型で若干異なりますが点滴・吸入・内服薬の治療があります。これらはウイルスが体内でそれ以上増殖しないようにする薬です。ウイルスは症状が出たあとも48時間まで体内で増えて、その後自然に減少します。そのためこれらの治療は発症から48時間以内に行わないと意味がありません。

 内服薬と吸入薬のリレンザは1日2回、5日間投与します。イナビルという吸入は1度吸入するだけで同等の効果があります。点滴(ラピアクタ)は15分以上かけて1回だけ点滴します。

 これらのウイルスに対する治療以外に、解熱剤や栄養の点滴など症状に対する治療が行われる場合もあります。

インフルエンザのケア

 インフルエンザの多くは飛沫感染です。咳をしたときに飛び散ったウイルスは5m範囲にばらまかれ、それを吸い込んだ人に感染します。そのため発症した人はマスクによって他人にうつさないことが重要です。しかし空気感染や接触感染もあり得るため、部屋の換気や手洗いもこまめに行いましょう。

 インフルエンザの可能性があって病院を受診する場合は、他の方にうつさないように待合室を分けている病院もあるため、受診前に病院に電話連絡をしてから行く方がよいでしょう。

インフルエンザの予防

 インフルエンザの予防にはワクチンの接種が大切です。ただし予防接種はインフルエンザにならないようにするのではなく、感染しても重症化しないことが目的ですので、発症予防にはマスクの着用、うがい、手洗いも行いましょう。

 現在の予防接種は皮下(あるいは筋肉)注射型の不活化ワクチンで、A型とB型を対象にしています。推奨されている人はインフルエンザにかかると合併症を起こす危険性が高い、呼吸器・循環器系の慢性疾患のある人、糖尿病や腎不全のある人、薬剤等による免疫抑制状態にある人や、ハイリスクの人に頻回に接触する家族・医療従事者、そして介護従事者です。

 高齢者の場合、ワクチン接種はインフルエンザによる死亡の可能性を1/5に、入院の危険性も1/3に減らすと期待されています。現行のインフルエンザワクチンは作成過程で鶏卵を使用するため、卵アレルギーの人は使用できません。

 高齢者の予防接種は1年に1回の接種です。A型とB型は通常12月から3月頃に流行すること、ワクチンの効果が出てくるまでに2週間ほどかかることから12月前半までにはワクチン接種を済ませておく方がよいでしょう。65歳以上の方は、自治体による接種費用の一部公費負担があります。

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