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悪性リンパ腫の症状

悪性リンパ腫とは

 血液が心臓から体のすみずみに流れてから心臓に帰る道は2つあります。静脈という帰り道専用のコースとリンパ管という寄り道コースがあります。

 この寄り道コースには異物を捕らえて退治するリンパ節という関所があります。この関所で異物を勉強して異物除去の専門家をめざす学生がリンパ球と呼ばれる細胞です。悪性リンパ腫はこのリンパ球が関所を壊しながら無秩序に増える病気です。悪性リンパ腫はリンパ節でリンパ球が増殖することが特徴ですが、脾臓、扁桃、脳、消化管、生殖器、乳腺、甲状腺および皮膚などにもリンパ球が集まるため、リンパ節以外の場所で増えることもあります。

 悪性リンパ腫は、年間に10万人あたり10人程度が発症するということが知られており、日本の成人で最も頻度が高い血液の腫瘍となっています。

 悪性リンパ腫は高齢の患者様も若い人とだいたい同じ様式で出現します。リンパ節が腫れるということが特徴ですが、感染症などでもリンパ節が腫れることがあります。リンパ節の「腫れ」の原因を突き止め、診断することが重要な病気です。

悪性リンパ腫の症状

 悪性リンパ腫の最も一般的な症状はリンパ節の腫大です。外から簡単に触れることができる首や足の付根、脇の下のリンパ節で確認することができます。悪性リンパ腫は大きく、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分類されていますが、ホジキンリンパ腫では、頸部のリンパ節が腫れやすく、非ホジキンリンパ腫では、腋の下や足の付根のリンパ節が腫れやすいということが知られています。さらに、腫大したリンパ節を圧迫しても痛みを感じないということも特徴です。

 また、発熱、盗汗(とうかん:寝汗)、体重減少の3徴候が有名であり、この3つの症状を「B症状」と呼び、悪性リンパ腫の診断や予後の推定などに重要です。予後とは、今後の病状の医学的な見通しを意味しており、予後が良いということは、今後病期が快方に向かう可能性が高いということを意味します。

 ゆっくり進行する悪性リンパ腫の場合、主な症状はリンパ節の腫大や、脾臓の腫大ですが、造血を司る骨髄の機能が抑制されてしまうため、貧血などの症状もあらわれます。

 その他の症状に血管や神経の圧迫による浮腫、しびれ、呼吸不全などがあり、腫瘤(しゅりゅう)の形成による圧迫が血管や気管、神経などに影響しています。

 悪性リンパ腫といってもその種類は多く、進行の速度や、治療の効果が異なるためもう少し詳しい「組織型」(病型)という分類名まで到達しないと最適な治療を選ぶことができません。

 また白血病は発症時からすでに全身に広がっている病気と考えるのですが、悪性リンパ腫はたいていリンパ球による塊を形成して増えていくものですから、病気の進行度(病期といいます)を知るためにリンパ球の塊が体のどこまで広がっているのかを知る必要があります。そして、病型と病期を総合的にみて、最適な治療法を選択します。

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