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前立腺肥大症の原因

前立腺肥大症はなぜ起こる?

 前立腺肥大症は、膀胱の出口にある前立腺が大きくなる(肥大する)ことで、前立腺の内部を通る尿道を圧迫し、排尿障害を起こす病気です。本来、前立腺は栗ぐらいの大きさをしていますが、前立腺肥大症になるとミカンほどの大きさになります。このため尿道を圧迫してしまい、排尿が困難になり、頻尿や尿失禁、残尿感や尿意切迫感(尿意を感じると我慢できなくなる症状)、尿漏れなどの症状を引き起こします。

図:前立腺とその周辺の臓器や器官を示す図。前立腺の周辺には膀胱、精嚢、精巣、尿道がある。前立腺は正常なら栗くらいの大きさである。

図:前立腺とその周辺の臓器や器官

画像:Copyrightc Andreus / 123RF 写真素材

 そもそも前立腺はどうして肥大するのでしょうか。肥大する原因としては加齢が一番の要因として考えられています。それは70歳以上の男性の約70%以上が前立腺肥大症になっていることからも分かります。つまり70歳を超えると、10人の中で7人の人が、前立腺肥大症ということになります。

 前立腺肥大症の加齢以外の原因としては、遺伝的要因、食生活、高血圧、高血糖、肥満、脂質異常などとの関係性も指摘されています。また、メタボリックシンドロームとの関係についても、研究が行われています。食べ物では、これという原因となるものは分かっていませんが、穀物や大豆、野菜のようなイソフラボノイドという成分を多く含んだものをたくさん食べると、前立腺肥大症の発症を防ぐ効果があるといわれています。

前立腺肥大症の原因

  • 加齢
  • 遺伝的要因
  • 食生活
  • 高血圧
  • 高血糖
  • 肥満
  • 脂質異常
  • メタボリックシンドローム(研究中)

前立腺肥大症の進行を遅らせる方法はあるか

 前立腺が肥大することに影響を与えているものは何なのか、原因はまだ明確にはされていません。男性ホルモンが活発化すると、前立腺が大きくなることは分かっているので、加齢によって男性ホルモンに何らかの変化が起こり、結果として前立腺が肥大するという症状に結びついているようです。この件に関しては、現在も研究が進められています。

 日常生活でも前立腺肥大症を抑える効果が期待される方法があります。まず、腎臓や膀胱に悪い影響を与えないように、尿意を感じたらすぐにトイレに行くことです。さらに、男性ホルモンが活発化するといわれている食事(コレステロールの高い食品)をなるべく摂らないことも必要です。お酒は、前立腺が充血して尿が出にくくなるため、飲み過ぎないようにしましょう。排尿障害を悪化させる成分の入った薬(風邪薬や精神安定剤、抗ヒスタミン剤)を飲むときは、必ずかかりつけ医に相談しましょう。

日常生活で前立腺肥大症を抑える方法

  • 尿意を感じたらすぐにトイレに行くこと
  • コレステロールの高い食品をなるべく摂らないこと
  • お酒を飲み過ぎないこと
  • 風邪薬や精神安定剤、抗ヒスタミン剤を飲むときは、必ずかかりつけ医に相談すること

 前立腺肥大症は、高齢になる発症する可能性の高い病気ですが、命を奪うような重篤な病気ではありません。もし健康診断で前立腺肥大症だということが分かっても、自覚症状が出るまでは定期的に受診して経過観察をしていきましょう。何かしら自覚症状が出たら、医師と相談して、症状をやわらげる治療を受けるようにしてください。

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