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健康づくりのための運動とは

公開日:2016年7月25日 20時00分
更新日:2019年2月 1日 18時25分

健康づくりのための運動1)

 健康づくりのための運動とは、糖尿病や脂質異常症、メタボリックシンドローム、循環器疾患、がんなどの生活習慣病の発症の予防や、病気による死亡リスクの低下、生活機能レベルの低下の予防を期待し、健康で生活することのできる健康寿命を延ばすために行う運動です。厚生労働省の身体活動基準2013では、運動は日常生活での家事や仕事、活動などの身体活動以外に、週2回以上、1回30分以上の運動を習慣的に続けることが望ましいとされています。

運動の効果

 運動を行うことによって、心身ともに健康で豊かな生活を送ることができ、生活の質の向上にもつながります。運動の具体的な効果は以下が挙げられます。

  • 体力や持久力がつき、身体活動を行いやすくなること。
  • 生活習慣病の予防。
  • ストレッチングや筋力トレーニングによって、身体の柔軟性が高まり筋力・筋肉量が増え、膝痛や腰痛などの運動器疾患によるトラブルが改善する可能性が高まること。
  • ランニングなどの有酸素運動によって心肺機能が高まり、風邪にかかりにくくなること。
  • 健康的な体格を維持でき、自己効力感が高まること。
  • 爽快感や達成感が得られ、ストレスの発散や精神的な充実が得られ、精神的な安定がもたらされやすいこと。
  • 生きがいや趣味がみつかり、社会的な意義や役割を持つことにつながること。

健康づくりの運動の種類

1.有酸素運動1)

 全身を使った運動によって酸素を取り込み、筋肉を働かすことで身体を動かすための基本的な体力や持久力を身につけることができます。心肺機能も鍛えられます。具体的には、速歩きでのウォーキング、ラジオ体操、ジョギング、自転車をこぐ、エアロビクス、水中ウォーキングやアクアビクス、水泳、テニスなどの球技、ダンスなどの「楽に行える~息がはずみ、ややきつい」と感じる強度の運動です。

 厚生労働省の身体活動基準2013では、18~64歳の運動の基準として強度が3メッツ以上(ウォーキング、バレーボール、社交ダンス、ピラティス、ゴルフ、ラジオ体操第一、卓球、速歩、バドミントン、ゆっくりとした平泳ぎ、ハイキング、アクアビクスなど)の息が弾み、汗をかく程度の運動を週に4メッツ・時以上、毎週60分行うとあります。

 有酸素運動はエネルギー消費量が大きく、かつ血圧が上がりにくく、怪我や事故のリスクも低く、比較的安全に実施することのできる運動です。ウォーキングやラジオ体操などは誰にでもなじみがあり、初めての運動でも取り入れやすく継続しやすい運動です。

2.ストレッチング

 ストレッチングによって筋肉の柔軟性を高めることは、運動時における怪我の予防や運動後の疲労回復に役立ちます。関節の運動性が改善すると運動が行いやすくなり、血行も促され、肩こりや腰痛などの改善やリラックス効果もあります。

 反動はつけずに伸ばす筋肉を意識して、伸びているなと感じるところでゆっくり10秒間数えて静止します。息は止めずにフーッと吐きながらリラックスして行いましょう。息をこらえてしまうと筋肉が硬くなり、伸びにくくなります。

3.筋力トレーニング

 筋力トレーニングによって運動を行うための筋力、筋肉量の向上を図ることと、歩行・立位などの姿勢を保つための筋力の維持を図ることができます。とくに加齢によって抗重力筋である殿筋、下腿三頭筋などの下肢の筋力低下が起こりやすくなります。

 椅子から立ち上がる運動やつま先立ちをしておろすことを繰り返す運動、両手を前に伸ばした状態でのスクワット運動、お尻から足を後ろに上げる運動などがあります(図1、図2)2)

図1:筋力トレーニングの例。椅子から立ち上がりを繰り返す運動と、つま先立ちを繰り返す運動
図1:筋力トレーニングの例1
図2:筋力トレーニングの例。スクワットとお尻上げ運動
図2:筋力トレーニングの例2

4.バランス運動

 バランス能力が低下すると転倒しやすくなり、骨折や怪我につながります。四つ這いバランス運動(バードドッグクランチ)は、四つ這い姿勢になり、右手・左足を上げて10秒間静止します。左手・右足も同様に行い、それぞれ10回2セット程度を実施しましょう(図3)3)

図3:四つ這いバランス運動(バードドッグ・クランチ)のやり方を示す図
図3:四つ這いバランス運動(バードドッグ・クランチ)

参考文献

  1. 健康づくりのための身体活動基準2013 厚生労働省(PDF)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  2. 健康づくりのための運動指針2006~生活習慣病予防のために~ 厚生労働省(PDF)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  3. 介護予防マニュアル(改訂版:平成24年3月)について 第3章 運動器の機能向上マニュアル 厚生労働省(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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