転倒リスク増加薬中止の転倒予防効果〜欧州国際共同研究から
公開日:2025年7月18日 10時00分
更新日:2025年7月18日 10時00分
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転倒は高齢者集団における大きな懸念であり、転倒リスク増加薬(FRID)が重要な原因とされている。高齢患者の減薬による入院予防への効果を検証した欧州7か国共同の介入研究の二次分析として本論文では、70歳以上で多疾患・多剤併用の1,546人(年齢中央値:79歳)を対象にFRID中止と転倒予防の関連を検討した。全体では有意な関連は認められなかったが、過去1年間に転倒経験のあるサブグループでは抗精神病薬の中止により、その後の転倒リスクが約70%低下した。FRID中止効果の理解は、高齢者医療の安全性向上と転帰改善に重要である。
文献
Goto NA, et al., J Am Geriatr Soc. 2025 (in press) doi: 10.1111/jgs.19460
筆者
- 石崎 達郎(いしざき たつろう)
- 京都市保健福祉局健康長寿のまち・京都推進室担当部長
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