健康長寿ネット

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訪問看護とは

公開日:2019年2月12日 14時45分
更新日:2019年10月23日 09時00分

訪問看護とは1)2)3)

 訪問看護とは、主治医の指示に基づき、保健師、看護師、理学療法士等が、このサービスを必要とする方の生活の場である家庭を訪問し、病状の確認や点滴、医療機器の管理など、健康上の問題や生活上の障害のある方々に対して専門的なケアを提供するサービスです。サービスを提供する事業所は、病院や診療所内に事業所がある場合と、訪問看護ステーションがある場合があります。

どんなときに訪問看護を活用するのか

 人間は、いつ病気になるか分かりません。特に高齢になると、その可能性は高くなります。最近では、食事がとれなくても、胃に直接管を通し、そこから食事の代わりとなる栄養を補給したり、点滴をしたりしながら自宅で生活することも可能となってきました。

 このような医療機器を在宅で使用する場合、本人や家族だけでは不安になってしまうものですが、訪問看護を活用することで、家族だけではなかなか判断がつかない専門的なこともアドバイスを受けることができ、主治医とのコミュニケーションもスムーズに保つことができます。特に、病院から退院した時などに利用すると、安定した生活を始めやすく、これを維持しやすくなると考えられます。

 利用する事業所は、利用者が選択することができます。例えば、状態の急変など何かが起こる可能性が高いと判断される場合、特に夜間に発生する可能性が高いという心配がある方は、訪問看護ステーションが24時間対応しているかどうか確認しておくとよいでしょう。夜間や深夜、早朝に利用される場合は、加算されるため少し高くなります。医療の管理だけではなく、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による身体機能の向上や拘縮予防、嚥下訓練などのリハビリテーションも受けることができます。分からない場合は、ケアマネジャーにお問い合わせください。

 在宅生活を送る上で、療養通所介護など多くの事業所と連携して行うことで、医療依存度の高い方でも安心して在宅生活を送ることができます。

訪問看護の対象者

 介護保険により訪問看護サービスを受けることが出来る方は、65歳以上で、要支援、要介護の認定を受けている方となります。

訪問看護のサービス内容

 訪問看護は、主治医からの「訪問看護指示書」に基づき、サービスを行います。24時間365日対応している事業所もあり、その分利用料は割増しになりますが、深夜や夜間、早朝及び緊急時の対応も可能です。

 具体的には、以下のサービスがあります。

  • 病状の観察、体温、血圧などのチェック
  • 清拭、洗髪、入浴などの清潔に関する援助
  • 褥瘡(床ずれ)の処置やその予防(リンク2参照)
  • カテーテル(体に挿入されている管)の管理
  • 医療機器や点滴の管理
  • 食事や排泄の援助
  • リハビリテーション
  • 褥瘡(じょくそう)の処理
  • 介護予防
  • ターミナルケア(在宅での看取り)
  • 家族への介護指導・相談

訪問看護に必要な訪問看護指示書

 訪問看護を利用する場合、必ず主治医が、その必要性を認めたことを示す文書である訪問看護指示書を交付することとなっています。

医療保険と介護保険

 訪問看護は、介護保険だけではなく、医療保険でも利用できる場合がありますが、高齢者の場合、通常は介護保険を申請します。要介護認定を受けている方は、介護保険が優先されますが、末期がんや厚生労働省が定めた疾病に該当する利用者や、重度の褥瘡、精神疾患などこまめな訪問が必要な方は、医療保険による訪問看護を受けることができます。

 医療保険による訪問看護を利用すると、一時的に頻回な訪問看護サービスを受けることができます。どちらの適用となるかは、主治医の意見を聞き、ケアマネジャーと相談しましょう。

介護保険による訪問看護の1回当たりの自己負担額(1割の場合)の目安

 訪問看護の利用料の目安は表1の通りです。利用負担は原則1割ですが、一定以上の所得のある者の場合は2割又は3割負担となります。

表1:訪問看護の1回当たりの自己負担額(1割の場合)の目安4)
事業所の種別サービス提供時間自己負担額
訪問看護ステーション
保健師又は看護師
所要時間20分未満の場合 312円
30分未満の場合 469円
30分以上1時間未満の場合 819円
1時間以上1時間30分未満の場合 1,122円
訪問看護ステーション
理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士などリハビリ職
20分1回につき 297円
病院・診療所 所要時間20分未満の場合 264円
30分未満の場合 397円
30分以上1時間未満の場合 571円
1時間以上1時間30分未満の場合 839円
  • 地域によって、自己負担額が異なる場合があります。
  • 初回月内に訪問看護を行う場合など1月につき300円が加算されます。
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所と連携した場合には2,945円が加算されます。
  • 看護師のキャリアに着目し、勤続年数3年以上の看護師30%以上などを条件にサービス提供体制強化加算が加わり、自己負担額が変わる可能性もあります。
  • リハビリ職は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に限られます。
  • 准看護師の場合は、自己負担額×90%となる。
  • 夜間(6時~8時、18時~22時まで)は25%増し、深夜(22時~6時まで)は50%増しとなります1)
  • 事業所と同一敷地内または隣接する建物に居住する人の場合、自己負担額×90%(10%減算)、ただし同一敷地内または隣接する建物に居住する利用者の人数が1か月あたり50人以上の場合は自己負担額×85%(15%減算)となります。また、上記以外の範囲に所在する建物に居住する人で、その建物に居住する利用者の人数が一か月あたり20人以上の場合は、自己負担額×90%(10%減算)です。

参考文献

  1. 三宅明彦 三平和男 深澤理香:年金・医療保険・介護保険のしくみがわかる本. 第3版, 法学書院所, 東京都, 2018年, P78,P79
  2. 江田章江ほか編:困りごとから探せる介護サービス利用法[改訂版], 社会福祉法人東京都社会福祉協議会, 東京都, 2017年, P75
  3. 厚生労働省 訪問看護(PDF)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  4. 厚生労働省 令和元年度介護報酬改定について(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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