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肩こりに効く体操とは

公開日:2016年7月25日 12時00分
更新日:2019年2月 1日 18時24分

肩こりの原因

 肩こりは肩周辺のアライメントの崩れによって起こります。肩まわりの筋は動作によって働くべき筋が収縮し、働かなくてよい筋が弛緩することで問題なく動いています。しかし、日常生活の悪い姿勢が続いたり誤った動きが繰り返されたりすることで弛緩すべき筋が収縮したままだったり、収縮すべき筋がうまく働かなくなったりと従来の働きを失ってしまいます。肩のアライメントを正し、筋をうまく使えるようにすることが肩こりの予防改善には大切です。

※アライメント:
アライメントとは、姿勢や身体構造のバランスのこと。

肩こりのメカニズム

 肩こりは、肩周辺の筋が緊張(収縮)した状態が続き、血流が悪くなることで生じることがほとんどです。筋の緊張が起きる部位や原因は人によって異なります。

 例えば、パソコン作業などで首が前に出る悪い姿勢が多い人は、僧帽筋が緊張しやすく、首の横~肩口にかけてこりを感じやすくなります。

 また、猫背など肩甲骨が離れた(肩甲骨外転)悪い姿勢が多い人は、菱形筋が伸長的拘縮(伸びたまま硬くなること)を起こしやすく、肩甲骨の内側あたりにこりを感じやすくなります。

 肩こりのメカニズムは同じですが、姿勢や動きのくせなど人によって肩こりの原因は異なります。

肩こり体操とは

 肩こり体操で肩周りの筋を収縮、弛緩させると同時に血流を促すことで、肩こりの症状の軽減、消失が期待できます。ただし、首や肩に痛みや障害がある肩は、主治医に相談してから行うようにしてください。

1. 肩の上げ下げ

 肩をすくめるように肩を持ち上げます。3秒ほど筋を収縮させたら脱力をして肩を下ろします。この動作を5回ほど繰り返します。呼吸は肩を上げるときに吸って、脱力するときに「フ~ッ」と吐くようにします(図1)。

図1:肩こり体操の肩の上げ下げを示す図
図1:肩の上げ下げ

2. 肩まわし

 肩甲骨が動くように大きく回します。前まわし、うしろまわしをそれぞれ5回程度ずつ行います。余裕があれば手の親指を肩口に置き、曲げた肘で空中に大きく円を描くよう行うとさらに肩甲骨の動きがよくなります(図2)。

図2:肩こり体操の肩回しを示す図
図2:肩まわし

3. 首たおし

 左右に首を倒します。気持ちの良い角度で数秒間伸ばし続けます。伸び感を強めたいときは、手で補助するように首を倒すとさらにストレッチ効果が高くなります(図3)。

図3:肩こり体操の首たおしを示す図
図3:首たおし

4. 胸・腕伸ばし

 手をうしろで組み、組んだ手を身体から徐々に離していきます。胸、腕の付け根が心地よく伸びている状態で30秒ほど伸ばし続けます。顔を上に向けると、さらに伸びやすくなります(図4)。

図4:肩こり体操の胸・腕伸ばしを示す図
図4:胸・腕伸ばし

5. 脇腹伸ばし

 手を頭の後ろ側で組み、身体を真横へ倒します。上になっている方の肘を高くするように身体を倒し、そのまま30秒程度伸ばし続けます(図5)。

図5:肩こり体操の脇腹伸ばしを示す図
図5:脇腹伸ばし

6. 背伸び

 両腕を横へ広げ、胸を開くようにして背伸びをします。気持ち良い時間背伸びをしたあとに、腕を下ろして脱力します。数回繰り返します(図6)。

図6:肩こり体操の背伸びを示す図
図6:背伸び

肩こり体操の効果

 肩こりの原因は人によって異なります。肩こり体操は肩周辺のあらゆる筋のストレッチが入っているため、一通り行うことで自分に合ったものを見つけることができるはずです。肩こり体操で筋を収縮-弛緩させることで血流を促すことができます。パソコン作業や家事などの動作が続いたあとには、肩こりが起こる前に肩こり体操で肩回りの筋をリラックスさせましょう。適切なストレッチを取り入れることで肩こりは予防、改善が可能です。

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