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脂肪肝

公開日:2017年6月30日 09時50分
更新日:2019年6月12日 14時23分

脂肪肝とは

 脂肪肝とは、アルコールの多飲あるいは最近の豊かな食生活(特に高脂肪食)、運動不足による肥満を背景として、肝臓内に中性脂肪が沈着する病態であり、一種の生活習慣病であると言えます。

 現在、日本人の一般成人の約20%近くが、脂肪肝を有していると考えられています

脂肪肝の症状

 脂肪肝による自覚症状はほとんどありません。健診などの採血にて血清トランスアミナーゼ(ALT、AST)値の異常が認められて発見される場合がほとんどです。

脂肪肝の診断

 脂肪肝は、採血にてトランスアミナーゼ値の異常の後の二次検査において、ウイルス性肝炎などを保有していないこと、腹部超音波、CT検査にて肝内に脂肪沈着像が描出されることによって診断されます。

 従来、脂肪肝は体重の減量を図ることによって血液データ、画像所見が軽快する予後が良好な病気と考えられてきました。しかし、最近、アルコールの飲酒歴のない脂肪肝であっても、進行性の臨床経過をたどって、慢性肝炎や肝硬変(リンク2参照)に進行したり、さらには肝臓癌を合併してくる場合があることがわかってきました。このような病態は、非アルコール性肝炎(NASH、non-alcoholic steatohepatitis)と呼ばれます。

 一般的に言われている脂肪肝の方のうち約10%がNASHとなり、さらにNASHの約20%が肝硬変となると推定されています。

 病理学的には肝臓の脂肪沈着に引き続いて、炎症細胞の浸潤、肝の線維化が引き起こされ、慢性肝炎の病態を呈するようになります。

 脂肪肝がNASHに移行するメカニズムは、まだ完全に解明されたわけではありませんが、脂肪肝に加えて、内蔵型肥満、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)を合併している人がNASHのハイリスクと考えられています。

脂肪肝の治療

 脂肪肝およびNASHの治療は、基本的には食生活の改善、運動療法によって減量を促して、血清トランスアミナーゼ値を正常に保つように心がけることが重要です。ただ、急激な体重減少はかえって脂肪肝を悪化させる可能性があるので、ゆっくり時間をかけて行う必要があります。

 その他では、ウルソデオキシコール酸(ウルソ)、ビタミンEの内服などが有効であるとされています。しかしながら、NASH自体、まだ新しい肝疾患の概念ですので、その進行経過、治療法については今後さらに研究し検討を重ねる必要があります。

脂肪肝の予防

 脂肪肝は食生活の西欧化、運動不足がもたらした現代病です。

 高齢になると、運動不足がさらに顕著となり、また、糖尿病などの他の病気を合併していることも多く、脂肪肝がNASHさらには肝硬変、肝臓癌へと進行していく可能性があります。日常生活を少し改善するのみで予防できるので、常日頃から、自分自身の食生活や体調管理に留意する必要があります。

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