健康長寿ネット

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毎日の早歩き

運動不足や肥満の解消には早歩きがとても効果的です

山歩きやハイキングはエネルギーの消耗を少なく

 中高年者の代表的な趣味活動として「山歩き・ハイキング」があります。はるか遠くに見えた山頂に、数時間後に到達できた時には、あらためて人間の持つ「歩く」という機能の素晴らしさを再認識することができます。こうした山歩きやハイキングの時の「歩き方」に注目してみると、なるべくエネルギーの消耗や筋肉への負担を少なくするために、歩幅を狭くし、ゆっくりしたペースで歩きます。

運動不足や肥満の解消には、より多くのエネルギー消費を

 さて、日常生活ではどうでしょうか。運動不足や肥満の解消のためには山歩きとは反対に、より多くのエネルギーを消費することが有効です。そのためには、さっさと歩く「早歩き」がとても効果的になります。運動の消費エネルギーは次の計算式で簡単に求めることができます。

  • 運動によるエネルギー消費量(kcal)=(メッツ-1)×運動時間(h)×体重(kg)×1.05

※「メッツ」とは運動の強さを表す単位です。

消費エネルギーは普段からの積み重ねが必要

 例えば、1時間をどのように過ごしたかでエネルギー消費量が次のように変わってきます。

〔体重60kgの場合〕
デスクワーク(座位) 1.5メッツ 31.5kcal
歩行(普通) 3.0メッツ 126.0kcal
歩行(早歩き) 4.0メッツ 189.0kcal

座位と早歩きでは約160kcalの差が生じてきます。この積み重ねがとても大切なのです。

早歩きのポイント

次に「早歩き」の5つのポイントをご紹介します。

  1. 胸を張り、背すじを伸ばしましょう
  2. 視線をやや遠くにしましょう
  3. かかとから着地するようにしましょう
  4. いつもより、歩幅を広げましょう
  5. いつもより、歩調をリズミカルにしましょう

 このように歩幅を広げてリズミカルに歩く「早歩き」は、筋肉にも適度な刺激を与え、加齢による筋力低下を予防する効果があります。大腿四頭筋(ももの前側)、大臀筋(おしり)、ハムストリング(ももの裏側)、下腿三頭筋(ふくらはぎ)が早歩きで使われる主な筋肉です。また、つま先を上げ、かかとから着地するために普段あまり使われない前脛骨筋(すね)も使われます。

早歩きは血管の老化と筋力低下を防止

 近年では介護予防が大変注目されています。介護が必要になった原因として最も多いものは「脳卒中」です。また、筋力低下が主要な要因になっている「転倒による骨折」も多くの割合を占めています。

 「早歩き」は血管の老化を防ぎ、脳卒中を予防する代表的な有酸素運動(リンク1参照)であり、また筋力低下の防止も図れることから、介護予防を目指した高齢者に非常に適した運動であるといえます。日常生活の中で少し意識して歩くスピードを早くしてみてください。ちょっとした意識が「日常生活のトレーニング化」につながり、大きな効果が期待できることでしょう。

リンク1 「有酸素運動」

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