健康長寿ネット

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頻尿の対処法

頻尿とは

 頻尿とは、通常よりも排尿の回数が多くなる状態です。一般的には、朝起きてから夜寝るまでの排尿回数が、8回以上になると頻尿です。しかし、1日の排尿回数は人によって違いますし、その日や前日などの水分摂取量、気温や天候などによっても、1日の排尿回数は変わってきます。一概に、1日に何回以上排尿すると頻尿であるか、とはいえません。8回以下の排尿回数でも、自分自身が「排尿回数が多い」と感じる場合は、頻尿であるといえます。

頻尿の原因

 頻尿には様々な要因があります。

  • 加齢によるもの
  • 前立腺肥大症など病気の影響によるもの
  • お薬の影響によるもの  など

 頻尿で困っている高齢者は多く、頻尿があるために、長時間の外出に対して不安を感じていたり、夜間に頻回に起きてしまうためぐっすり眠れないなどの悩みを抱えています。また、夜間に何度もトイレに起きることで、転送や骨折を招きやすいというリスクもあります。

頻尿の対処法とは

 頻尿の対処法は、頻尿を起こす原因にもよりますが、まずは自分の排尿パターンを知ることが必要です。図1に示す排尿日誌などに記録し、排尿が多い時間帯、排尿時の尿意の強さ、失禁の有無、排尿量などを把握しておきましょう。

図:排尿日誌の参考。起きてから夜寝るまでの昼間と、寝床に入ってから朝起きるまでの夜間に排尿した時の時間、尿意(無、弱、中、強)、失禁の有無、排尿量を記録できる表になっている。

図:排尿日誌の例

(参考資料)排尿日誌(PDF:76.7KB)(新しいウィンドウが開きます)

 排尿日記は、数日間~1週間程度続けていれば、自分の排尿のパターンが見えてきます。排尿量の測定は、紙コップや口を切ったペットボトルなどを利用できます。

排尿パターンによる対処の違い

 ある程度の排尿パターンが見えてきたら、その対処法を考えます。

1日の排尿量が3L以上になる場合

 成人の場合、1日の尿量が3L以上の場合を多尿であるとされます。健康な成人の場合、1日の尿量はおよそ1,500mL程度で、高齢者はそれよりも少ない1,200mL程度です。多尿となる原因には、1日の水分摂取量が多い、尿崩症による多尿、糖尿病による多尿など、様々なものがあります。

 1日の水分摂取量の目安は、体重70kgの成人男性で、およそ2.5L程度です。体重あたりの水分量は、成長段階によって少しずつ変化しており、高齢者は体重当たりの水分量が少なくなりますので、これよりも少なめの水分でも体を維持することはできます。

 夏場のたくさん汗をかく時期などは、普段よりも多めの水分を取る必要があります(熱中症予防のため)。ただし、慢性的な疾患(心疾患や腎臓疾患)により、医師から1日の水分量を指示されている場合は、その指示に従ってください。

1回の排尿量が100mLよりも少ない時

 膀胱の許容量(おしっこを溜められる最大量)は人によって違いますが、成人の場合は200~300mL程度です。高齢者は頻尿になることが多く、1回の尿量が少なくなりますが、健康な高齢者であれば、100~150mL程度です。これよりも1回の排尿量が少ない場合は、膀胱におしっこが十分たまる前に、排尿していると考えられます。膀胱訓練などを行って、1回の尿量を増やすことで、排尿の回数を減らすことが出来ます。

膀胱訓練とは

 尿意がある時にすぐに排尿せず、一定時間我慢することで、膀胱に溜める尿量を増やし、排尿回数を減らす効果が期待できるトレーニングです。尿意を感じたら、トイレのこと以外を考えたり、気を紛らわして、膀胱にもう少し尿を貯めます。最初は、5~10分程から始めて、徐々に時間を伸ばしていきます。膀胱訓練を始める前後で、排尿日記をつけておくと、客観的な評価が出来、効果を実感することが出来ます。

 ただし、前立腺肥大症などにより残尿感がある、または尿の勢いが悪い方、過去に膀胱炎になった経験のある方は、症状の悪化や再発につながることがありますので、かかりつけ医と相談してから始めましょう。

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