健康長寿ネット

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理学療法士

公開日:2016年7月25日 21時00分
更新日:2019年5月29日 10時19分

 理学療法士(Physical Therapist:PT)は「理学療法士及び作業療法士法(昭和40年法律第137号)」という法律で定められた国家資格の名称です。この法律で「理学療法士」とは「厚生労働大臣の免許を受けて理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下に理学療法を行うことを業とする者をいう」と定義されています。

 理学療法士になるには、高校を卒業後、文部科学省もしくは厚生労働省の定める養成校(4年制大学、3年制短大、専門学校)で専門知識や技能を習得して国家試験に合格することで理学療法士になれます。

理学療法の定義

 理学療法の定義は世界保健機構及び世界理学療法連盟(1982年)によると
「理学療法は治療体操(運動療法)、熱、冷、光、水、マッサージ、電気などを使う身体的治療の科学および技術である。治療の目的には疼痛の緩和、循環の改善、障害の予防と軽減、及び筋力、可動性、協調性などを最大限に回復することなどがある。理学療法には神経損傷の程度、筋力を測定するための電気的及び徒手的テスト、各種機能測定テスト、関節可動域測定、肺活量測定などを医師の診断の補助として、また回復度を記録するために行うことも含まれている」
と記載されています。

理学療法士の仕事

 理学療法士の仕事は身体能力に障害を来した子供から高齢者に対して、関節の動きを改善・維持する関節可動域運動、弱くなった筋力を回復させる筋力増強運動や麻痺の回復を促して歩行や動作を改善する「運動療法」、痛みを和らげたり身体を動かしやすくする目的で温熱、寒冷、電気、牽引などの物理的手段を用いて治療する「物理療法」などの理学療法という専門技術を中心にリハビリテーションへの援助を行うことです。

 この他にも移動、食事、更衣、排泄、入浴などの日常生活を円滑に行うために必要な動作の指導、訓練をする「日常生活動作訓練」やさらには福祉機器の使用訓練、住環境の整備指導や家族指導なども行っています。

 また、近年では生活習慣病の予防や障害予防として健康な人も理学療法の対象として拡大してきております。

リハビリテーション医学は、予防医学、治療医学に次ぐ第3の医学

 リハビリテーション医学は、予防医学、治療医学に次ぐ第3の医学といわれ医師を中心に看護師、理学療法士、作業療法士(リンク1参照)、言語聴覚士(リンク2参照)、義肢装具士、介護福祉士、臨床心理士、ソーシャルワーカーなどさまざまな職種が互いに協力して心身に障害を持った人々が身体的、精神的、社会的、職業的にできる限り自立して充実した社会生活を送れることを目指してチーム医療を行っています。

リンク1 「作業療法士」

リンク2 「言語聴覚士」

理学療法士の職場

 理学療法士の職場は病院、リハビリテーションセンターなどの医療施設だけでなく介護老人福祉施設・老人保健施設(リンク3参照)などの介護保健施設、重症心身障害児施設や児童福祉施設などの小児福祉施設、保健所・市役所などの行政機関、大学院・大学・短期大学・専門学校などの教育研究機関、その他在宅リハビリテーション事業所など様々な分野で働くようになっています。

リンク3 「老人保健施設(介護老人保健施設)」

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