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骨髄由来細胞がアルツハイマー病を予防する

公開日:2023年10月14日 09時00分
更新日:2023年11月 7日 13時28分

 クローン性造血(clonal hematopoiesis: CHIP)は血液のがんのみならず、心血管病や死亡のリスク因子として近年注目されている。スタンフォード大学のBouzidらは1,362名のアルツハイマー病(AD)患者とADのない4,368名を対象にADとCHIPとの関連を調べた。その結果、驚くべきことにCHIPを有する群で、むしろAD発症が少なかった(オッズ比:0.64)。CHIP保有者の脳組織には末梢血と同様の遺伝子変異をもった骨髄由来細胞が脳組織のミクログリア細胞分画で増加しており、これら浸潤細胞がAD発症を抑制している可能性がある。骨髄由来細胞とAD発症メカニズムとの関係が今後明らかになることを期待したい。

文献

Bouzid H, et al., Nature Medicine. 2023; 29(7): 1662-1670

転載元

公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2023年 第32巻第3号(PDF:5.4MB)(新しいウィンドウが開きます)

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