健康長寿ネット

健康長寿ネットは高齢期を前向きに生活するための情報を提供し、健康長寿社会の発展を目的に作られた公益財団法人長寿科学振興財団が運営しているウェブサイトです。

細胞内ストレス応答因子が脳の老化を救う

公開日:2023年4月28日 09時00分
更新日:2023年7月14日 09時31分

 2022年の暮れ、欧州の分子生物学連合の権威ある学術誌 EMBO J.の40周年の記念号の表紙に「ERストレスセンシングが老化脳を救う」として印象的な絵が掲げられた。その元の論文が掲載されているのだが、それはチリの首都サンチアゴ大学の神経科学研究所長クラウディオ・ヘッツが率いる最新の研究成果だ。細胞のストレスセンサーとして機能するXBP1という重要な分子、それを増やせば脳の老化を防ぎ認知能も上がる。その分子が減ると老化が進む。マウスでの単純な図式だが、老化脳制御のカギ分子を見つけた。米国西海岸のバック研究所にもラボを構えるスター研究者の記念碑的論文のようだが、これまでの経緯からすると、まだ懸念がなくもない。

文献

Cabral-Miranda F, et al., EMBO J. 2022; 41(22): e111952, Mega ER, Nature. 2022; 598(7881): 396-397

転載元

公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2023年 第32巻第1号(PDF:7.3MB)(新しいウィンドウが開きます)

無料メールマガジン配信について

 健康長寿ネットの更新情報や、長寿科学研究成果ニュース、財団からのメッセージなど日々に役立つ健康情報をメールでお届けいたします。

 メールマガジンの配信をご希望の方は登録ページをご覧ください。

無料メールマガジン配信登録

寄附について

 当財団は、「長生きを喜べる長寿社会実現」のため、調査研究の実施・研究の助長奨励・研究成果の普及を行っており、これらの活動は皆様からのご寄附により成り立っています。

 温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

ご寄附のお願い(新しいウインドウが開きます)

このページについてご意見をお聞かせください