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タウ線維の構造的系統樹における新たな知見の追加

 

公開月:2025年7月

 アルツハイマー病(AD)や前頭側頭型認知症(FTD)など、タウが異常な線維状構造物となって蓄積する疾患は複数ある。近年、線維の構造解析が進み、タウ線維の微細構造は疾患によって異なることが明らかになった。今回ケンブリッジ大学のMichel Goedert博士らは、さらに解析を進め、FTD家系で見つかった変異型(V337MおよびR406W)タウ線維はADで見られるタウ線維と同じ構造をとることを発見した。構造の違いがそれぞれの疾患を特徴づけると考えられているが、同じ構造でも臨床症状の異なる疾患を引き起こすことを示唆しており興味深い。

文献

Qi C, et al., Nat Struct Mol Biol. 2025. doi: 10.1038/s41594-025-01498-5

筆者

堀 由起子(ほり ゆきこ)
東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室准教授

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公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2025年 第34巻第2号(PDF:7.0MB)(新しいウィンドウが開きます)

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