変形性関節症治療に新しい光
公開日:2022年7月 8日 09時00分
更新日:2022年7月 8日 09時00分
変形性関節症(OA)は高齢者のADLやQOLを低下させるが、その根本的な治療法は確立していない。中国南方科技大学のWuらは、接着斑関連タンパクであるKindlin-2が関節内軟骨細胞に通常は高発現しているものの、加齢に伴いその発現が低下すること。その発現低下に伴って、Stat3のリン酸化やRunx2発現亢進により軟骨細胞の異化が促進し、軟骨細胞におけるミトコンドリア酸化ストレス亢進と相まってOAが発症・進展を促すことを見出した。さらにStat3を抑制したり関節内でKindlin-2を発現亢進させることで、実験的OAが抑制されることを証明した。Kindlin-2をはじめとしたOAの治療ターゲットが明らかとなり、OA治療に新たな光がさしてきた。
参考文献
Wu X, et al. Nature Aging 2022; 2: 332-347
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.102(PDF:4.4MB)(新しいウィンドウが開きます)
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