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介護保険とは

公開日:2018年12月18日 23時00分
更新日:2019年6月28日 13時31分

介護保険制度とは1)2)

 介護保険制度は高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして2000年からスタートした制度です。介護を必要とする状態になっても安心して生活が送れるように、介護を社会全体で支えることを目的としています。

 介護保険制度が始まった背景には以下が挙げられます。

  • 高齢化の進展、要介護高齢者の増加、介護期間の長期化などの介護ニーズが増大した
  • 少子化、核家族化に伴い、介護を家族だけで支えることが困難な状態になった
  • 従来の老人福祉・老人医療制度の対応の限界があった

 介護保険制度の基本的な考え方として、「自立支援」「利用者本位」「社会保険方式」があります。

自立支援

 単に介護を要する高齢者の身の回りの世話をするということを超えて、高齢者の自立を支援することを理念とする

利用者本位

 利用者の選択により、多様な主体から保健医療サービス、福祉サービスを総合的に受けられる制度

社会保険方式

 給付と負担の関係が明確な社会保険方式を採用

介護保険制度のしくみ2)

 介護保険の実施主体は、市町村となります。市町村が保険者となり保険料と公費を財源として、介護保険事業は運営されています(図1)。

 介護保険の加入者にあたる被保険者は、年齢により区分されます。第1号被保険者は65歳以上の方であり、原因を問わず介護や支援が必要になった時に、それぞれの要介護状態に応じたサービスが受けられます。第2号被保険者は40歳~64歳の方で、医療保険に加入されている方であり、特定の疾患により介護や支援が必要となった時にはサービスを受けることができます。

介護保険制度の仕組みを表す図。市町村が保健者として介護保険事業を運営する事を示す。
図1:介護保険制度の仕組み1)

要介護認定のしくみ3)

 介護保険を使って介護サービスを受けるためには、「要介護状態である」ということが、医学的にも認められる必要があります。これを決めるのが「要介護認定」という仕組みです。

 要介護認定は、要介護1~要介護5まで分かれており障害の程度によって区分されています。要介護認定は市町村の認定調査員による心身の状況調査である認定調査及び主治医意見書に基づくコンピュータ判定で一次判定を行います。一次判定結果、主治医意見書などに基づき保健・医療・福祉の学識経験者により構成される介護認定審査会により、審査判定である二次判定を行い、要介護認定を受けることになります(図2)。

図2:要介護認定の仕組みを示す図。主治医意見書および心身の状況に関する調査に基づく一次判定および介護認定審査会による二次判定を行い要介護認定を受ける流れを示す。
図2:要介護認定の仕組み2)

介護保険で受けられるサービス2)

 介護保険で受けられるサービスには施設サービス、居宅サービス、福祉用具のサービスの他、日帰りで施設・事業所に通って受けるサービス、家庭で介護が一時的に困難になったときに施設で受けるサービスなどがあります。

 施設サービスとは、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護療養型医療施設への入所が該当し、居宅サービスとは自宅を訪問してもらって受けるサービスのことであり訪問介護や訪問看護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーションなどが該当します。

 福祉用具のサービスでは、福祉用具の貸与や購入におけるサービスが該当します。

 日帰りで施設・事業所に通って受けるサービスでは通所介護(デイサービス)や、通所リハビリテーション(デイケア)が該当し、家庭で介護が一時的に困難になったときに施設で受けるサービスには短期入所生活介護(ショートステイ)が該当します。

 介護保険を使ったサービスが開始されてから18年間で、サービス利用者は3.2倍に増加しています。今後75歳以上の高齢者の全人口に占める割合は増加していくことが想定され、介護保険制度はますます活用されていくことが考えられます。

参考文献

  1. 厚生労働省 公的介護保険制度の現状と今後の役割(PDF)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  2. 公益社団法人全国老人福祉協議会 介護保険制度とは(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  3. 厚生労働省 要介護認定に係る制度の概要(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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