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胸腺由来FGF21がもたらす免疫系の若返り

 

公開月:2025年7月

 脊椎動物では、胸腺の退縮が他の臓器よりも早く起こり、T細胞の多様性低下から免疫老化へとつながる。イェール大学のYoum YHらは、長寿促進ホルモンであるFGF21が胸腺上皮細胞や脂肪細胞でも産生され、その増加が胸腺老化を防ぎ、老齢マウスでナイーブCD8 T細胞を増やして健康寿命を延ばすことを明らかにした。肝臓由来のFGF21は効果がなく、傍分泌FGF21が胸腺機能を改善し免疫老化を遅らせることが示された。これらの結果から、胸腺由来FGF21が免疫系若返りのための有望なターゲットとなる可能性がある。

文献

Youm YH et al., Nat Aging. 2025; 5(4): 576-587

筆者

竹本 稔(たけもと みのる)
国際医療福祉大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学教授(代表)

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公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2025年 第34巻第2号(PDF:7.0MB)(新しいウィンドウが開きます)

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