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転倒リスク増加薬中止の転倒予防効果〜欧州国際共同研究から

 

公開月:2025年7月

 転倒は高齢者集団における大きな懸念であり、転倒リスク増加薬(FRID)が重要な原因とされている。高齢患者の減薬による入院予防への効果を検証した欧州7か国共同の介入研究の二次分析として本論文では、70歳以上で多疾患・多剤併用の1,546人(年齢中央値:79歳)を対象にFRID中止と転倒予防の関連を検討した。全体では有意な関連は認められなかったが、過去1年間に転倒経験のあるサブグループでは抗精神病薬の中止により、その後の転倒リスクが約70%低下した。FRID中止効果の理解は、高齢者医療の安全性向上と転帰改善に重要である。

文献

Goto NA, et al., J Am Geriatr Soc. 2025 (in press) doi: 10.1111/jgs.19460

筆者

石崎 達郎(いしざき たつろう)
京都市保健福祉局健康長寿のまち・京都推進室担当部長

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公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2025年 第34巻第2号(PDF:7.0MB)(新しいウィンドウが開きます)

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