健康長寿ネット

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インターバル速歩の効果

公開日:2016年7月24日 07時00分
更新日:2019年8月 6日 14時07分

インターバル速歩とは

 インターバル速歩とは信州大学の能勢博教授が考案したウォーキング運動の中に「速歩き」を取り入れたウォーキング法です。

 インターバル速歩は、以下の5つのポイントが示されています1)

インターバル速歩

  • 「ゆっくり歩き」と「速歩き」を3分間交互に行う
  • 1日30分、週4回を目標にする
  • 背筋を伸ばして、少し大きめの歩幅で歩く
  • ウォーキング後には牛乳を飲む
  • 毎日記録をつける

 ウォーキングが健康増進や生活習慣病予防に良いことは知られており、厚生労働省の健康日本21でも一日約1万歩歩くことで生活習慣病の発症低下が期待できる2)とあります。

 しかし、実際に歩くとなると普段運動をしていない人にとっては一日一万歩の壁は厚く、「今日は外出してよく歩いたな」と思える日でもなかなか達成することは難しいものです。ただ黙々と一日一万歩を達成するためだけに歩き続けることに面白みも感じないでしょう。

 実際に長野県松本市の熟年体育大学の事業で一日一万歩の習慣を広めようとしたときには市民の「面白くない」という意見が多く、きちんと一万歩を歩いていた人は全体の約三割に過ぎなかった3)と言います。

 それに比べてインターバル速歩を実際に継続されている方は身体の良い変化が感じられ、楽しみながら続けることができる3)と語られています。インターバル速歩はただ黙々と歩き続ける単調なウォーキングとは異なり、ゆっくり歩きと速歩きとの切り替えで歩き方に変化があります。

 速歩きのときは意識して速く歩くことが必要で、普通のウォーキングをするときよりも身体へかかる負荷も大きくなります。また、溝に落ちないように、障害物をよけて歩くようになど、集中して周囲を見ながら歩行をコントロールする必要があります。緊張感を持って歩く時間が3分おきにやってくるという適度なストレスがかかる運動であるからこそ、面白みを感じられるのかもしれません。

 3分間集中して速歩きをした後にはゆっくり歩きの休憩の時間があります。休憩の時間があることでまた次、速歩きを頑張ろうという意欲もわいてきます。3分ごとにやってくる「ややきつい」と思う運動をやり遂げた達成感が味わえることも励みになり、続けることができるのでしょう。

インターバル速歩の健康効果について

 能勢教授の研究ではインターバル速歩によって次の5つの効果が期待できると言われています1)

インターバル速歩の効果

  • 見た目や意識が変わる
  • 筋力がついて体力がアップする
  • 生活習慣病にサヨナラできる
  • うつや体の痛みが改善される
  • 運動後の牛乳で筋力アップと熱中症予防になる

 熟年体育大学の研究ではインターバル速歩を1日30分、週4日、5か月間行うと、体力が最大20%向上し、高血圧、高血糖、肥満の人の割合が20%減少する1)。また、うつ症状や慢性関節痛が改善する1)という結果が得られています。

 普通に歩くだけでは体力は増加せず、「ややきつい」運動であるインターバル速歩だからこそ、身体がストレスに負けない体をつくろうとして体力が向上すると言います。体力が向上すれば身体も動かしやすくなり、以前は行えなかったことができるようになったり、身体が軽く感じたりして心も明るくなります。前向きに物事に取り組めるようになると日常生活も活動的になり、健康を維持できるのです。

インターバル速歩のやり方

 インターバル速歩は「ゆっくり歩き」を3分間行い、次に「速歩き」を3分間行います。速歩きは自分が「ややきつい」と思える、息があがる程度の歩き方です。歩くときは背筋を伸ばして、できるだけ大股で踵から地面に着くようにして、体幹・下半身の多くの筋肉を使うようにします。腕は肘を90度に曲げて後ろに大きく引くことを意識して振り、腰への負担を減らします。詳しくは次の動画をご覧ください。

動画:インターバル速歩紹介(Youtube)NPO法人 熟年体育大学リサーチセンター(JTRC)

 なお、インターバル速歩の詳しいやり方や姿勢、注意点はNPO法人熟年体育大学リサーチセンターのホームページで紹介されています(参照リンク1)。

参照リンク1:インターバル速歩とは? NPO法人 熟年体育大学リサーチセンター(JTRC)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

ウォーミングアップ

 インターバル速歩を行う前には、股関節を開いて内ももを伸ばす、アキレス腱とふくらはぎを伸ばす、太ももの前を伸ばすことを意識してストレッチを行いましょう。

インターバル速歩を行う時間と頻度

 歩く時間は1日30分週4回とありますが、1週間で120分以上であればどのように分けて行ってもよいとあります。普段仕事で忙しい方は起床後、休憩時間、通勤時間などに少しずつ行い、休みの日に多めに行うなど時間を見つけて行うとよいですね。

インターバル速歩後におすすめの飲み物

 インターバル速歩後30分以内に糖質と乳製品を摂ると使われて傷んだ筋肉の修復が促され、筋肉量が増加すると言われています。運動後はスポーツドリンクとついつい思いがちですが、インターバル速歩後はコップ1杯の牛乳を飲みましょう。

自分のペースをみつけ、毎日記録表をつけて続けること

 3分間の速歩が不安な方は、最初は2分間ずつのゆっくり歩きと速歩きから始めてもかまわないとあります。続けてこそ結果が出てくるので、自分の続けられるペースをみつけていきましょう。毎日記録をつけることで自分の頑張りが目に見えて意欲もわきやすくなります。記録表は能勢教授の著書の「『寝たきり』が嫌ならこのウォーキングに変えなさい」1)にも掲載されています。

参考文献

  1. 「寝たきり」が嫌ならこのウォーキングに変えなさい 能勢博 朝日新聞出版
  2. 身体活動・運動 厚生労働省(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  3. 「歩き方を変える」だけで10歳若返る 能勢博 主婦と生活社
  4. インターバル速歩とは? NPO法人 熟年体育大学リサーチセンター(JTRC)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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