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不整脈

高齢者の不整脈

 心臓は正常であれば1分間に60~100回収縮し、全身に必要な血液を送っています。心臓がうまく動くためには、心臓内に弱い電気が流れる必要があります。しかし、この電気の流れが早すぎたり、電気の信号が途中で止まってしまうと不整脈を起こすことがあります。本項では、高齢者における不整脈の特徴、症状や原因、診断方法などについてまとめます。

高齢者における不整脈の特徴

 不整脈には、大きく分けると脈が速くなるもの(頻脈)と遅くなるもの(徐脈)、脈が飛ぶものがあります。脈が飛ぶ不整脈の中で多い原因に期外収縮があります。30歳以上になるとほとんどの方において認めるといわれています。高齢者の方も、期外収縮を自覚することが多くなりますが日常生活に問題がなければ経過をみます。ただし、心不全や動悸などが伴う場合には治療の対象となります。

 不整脈のリスクには心臓疾患や高血圧などが挙げられます。高齢になると不整脈のリスクとなる病気をもつ方が増えるので、不整脈を起こすことも多くなります。

高齢者における不整脈の症状

 脈が速くなる不整脈の場合には、動悸やめまい、胸の痛み、失神、手足の冷感などの症状が起きることがあります。目の前が真っ暗になる眼前暗黒感を訴える方もいます。

 脈が遅くなる不整脈の場合には、動悸よりはめまいや息切れを自覚することの方が多いです。数秒以上心臓が停止した状態では失神発作を起こすことがあり、これをアダムス・ストークス症候群とよびます。また、頻脈や徐脈が長く続くと心不全症状を起こすこともあります。

高齢者における不整脈の原因

 高齢者において起きる可能性のある不整脈の原因についてまとめます。

脈が速くなる不整脈

 心臓の中で電気信号が早く出過ぎてしまったり、電気信号は伝わっても空回りしてしまう場合に脈が速くなる不整脈が起きます。発作性上室性頻拍、心房細動、心室頻拍、心室細動、WPW症候群などが含まれます。心房細動は、気付かない間に不整脈を起こしていることも多く、放っておくと心不全を起こしたり、血液の中に血のかたまりができて脳梗塞の原因になることもあります。心室細動は心臓が痙攣している状態で全く機能していないので、すぐに痙攣をとる除細動を行わないと死亡してしまう可能性もあります。町や駅などで見かけるAEDは、心室細動を感知して治す装置です。

脈が遅くなる不整脈

 心臓の電気の流れが遅かったり、止まってしまう時に起きる不整脈です。洞不全症候群や房室ブロックなどが含まれます。放っておくと心不全を起こすので、ペースメーカーを挿入し正しいリズムを作る必要があります。

脈が飛ぶ不整脈

 心臓の電気信号が本来出るべき場所よりも早く出てしまうと起きる不整脈です。期外収縮とよばれます。アルコールやストレス、睡眠不足などで一時的に出る方もいますが、動悸や息切れを伴う場合、期外収縮が連続して出現する場合には治療対象になります。

不整脈の診断

 心臓に流れている弱い電気の信号を記録し、心臓が正常に動いているか把握する検査が心電図検査になります。しかし、常に起こっている不整脈でないと診察時に行う心電図では記録できないこともあるので、24時間心電図を行うこともあります。24時間心電図は、寝ている時や日中の動いている時も常に心電図をつけて1日中心臓の全ての電気信号を記録する検査です。

不整脈の治療

 ストレスや疲労、カフェインなどでも一時的に不整脈を起こすことがあります。不整脈が一時的であったり、特に日常生活に問題がない場合には経過をみます。不整脈の中で治療対象となるのは、主に突然の動悸や失神発作、心不全などの症状を伴うものです。

 治療法は、抗不整脈薬の内服やペースメーカーの埋め込み、カテーテルアブレーションなどです。ペースメーカーとは、自分の心臓が正常に拍動しない時に感じ取って必要な拍動を促す装置のことです。カテーテルアブレーションとは、不整脈の原因となるような異常な電気が出る場所を焼いたりすることで原因を取り除く治療法です。

不整脈に対する予防法

 不整脈に対する予防法 不整脈は、過労やストレス、睡眠不足、コーヒーやタバコ、アルコールなどで誘発されることがあります。規則正しい生活をして不整脈を予防するようにします。また、不整脈の種類によっては激しい運動を控えた方がよいこともあります。

 不整脈の治療薬は間違えて飲むと、違う不整脈を引き起こすこともあるので内服薬の管理等もきちんと行うことが大切です。医師によく相談するようしてください。

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