筋肉増強のためのクレアチン摂取はがんの転移を増やす
公開日:2021年10月13日 09時00分
更新日:2022年12月 2日 11時58分
クレアチンは筋肉増強のための栄養サプリメントとして広く用いられている。中国科学院のZhangらはマウスにクレアチンを投与すると大腸がんや乳がんの肝臓への転移が増えることや、転移したがん細胞ではクレアチン合成酵素(GATM)の発現が高まっていること明らかにした。さらにクレアチンはMPS1といったリン酸化酵素を介して、上皮細胞の上皮間葉転換に関わるSnailやSlugの発現を上昇させることを見出した。GATMやMPS1はがんの転移抑制の新たなターゲットになりうるとともに、サルコペニア予防や筋肉増強のためのクレアチンの過剰な摂取は控えたほうが無難かもしれない。
文献
Zhang L, et al., Cell Metab. 2021; 33: 1111-1123
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.99(PDF:7.0MB)(新しいウィンドウが開きます)
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