認知症の早期診断は入院や救急外来受診を予防できるか?
公開日:2021年10月13日 09時00分
更新日:2022年12月 2日 11時56分
英国サウスロンドンの診療情報データ(15,836人)を使って、認知症の早期診断が入院や救急外来受診を抑制するかどうか後ろ向きコホート研究で検証した。認知症早期診断の代理変数として軽度認知障害(MCI)の診断(ICD10コードF06.7の新規登録)とした。MCIなし群(15,029人)と比べ、MCIの診断あり群(807人)のほうが救急外来受診が多かったが(調整済みハザード比=1.09、P=0.04)、救急外来受診回数、入院、在院日数に有意差は認められなかった。認知症早期診断だけでは救急外来受診や入院を予防できず、併存疾患の管理を含めた診断後の支援が必要である。
文献
Couch E, et al., Age Ageing. 2021; 50: 1277-1282
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.99(PDF:7.0MB)(新しいウィンドウが開きます)
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