暖かい環境によって骨粗鬆症が予防される
公開日:2021年1月29日 09時00分
更新日:2022年12月 2日 11時22分
骨粗鬆症による骨折頻度は北欧で最も高い一方で、アフリカではその頻度が最も低いといった疫学データがある。ジュネーブ大学のChevalierらは、骨に影響する環境要因の中でも特に温度に着目して実験を行った。その結果、34℃といった暖かい環境で飼育したマウスは室温で飼育したものと比較して骨の強度が増すこと。そのメカニズムとして暖かい環境下で飼育するとマウスの腸内細菌叢そうに変化がもたらされ、腸内細菌叢のポリアミン代謝経路が活性されること。その結果として増加するスペルミンやスペルミジンが骨代謝に好影響を及ぼすことを明らかにした。今後の骨粗鬆症や骨折を予防するうえで重要な知見と思われる。
文献
Chevalier C, et al., Cell Metab. 2020;32:575-590
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.96(PDF:5.6MB)(新しいウィンドウが開きます)
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