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糖尿病治療薬メトホルミンはinflammagingを抑える

公開日:2020年10月30日 09時00分
更新日:2022年12月 2日 10時51分

 加齢に伴う慢性炎症(inflammaging)は2型糖尿病、認知症、がんなど多くの疾患発症に関わる。メリマックカレッジのBharathらは高齢者ではオートファジーや酸化還元バランスに関与するミトコンドリア機能の低下に伴い、CD4+T細胞からのTh17関連サイトカインの産生が増加すること、若年者由来T細胞のオートファジー機能をノックダウンすることにより、高齢者同様にTh17関連サイトカイン産生が増加することを見出した。さらに糖尿病治療薬であるメトホルミンが高齢者のオートファジーやミトコンドリア機能を向上しTh17関連のinflammagingを改善することを報告した。メトホルミンは海外では糖尿病治療の第一選択薬であるが、抗炎症作用にさらに期待が高まる。

文献

Bharath LP, et al. Cell Metab. 2020;32:44-55

転載元

公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.95(PDF:9.2MB)(新しいウィンドウが開きます)

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