人間の最高齢記録への疑義：幻のカルマンか?

公開日：2019年4月15日 10時48分
更新日：2022年11月30日 10時52分

こちらの記事は下記より転載しました。

公益財団法人長寿科学振興財団発行　機関誌 Aging&Health No.89（PDF:5.0MB）（新しいウィンドウが開きます）

　これまで誰もが信じて疑わなかったフランスのカルマンさんの最高齢記録、122歳と164日。そのギネス記録に疑義をはさむ研究者が現れた。モスクワ大学の数学者ニコライ・ザーク。カルマンさんの風貌や人生の記録を再度徹底的に調査して、どうもその娘のイボンヌさんが相続税の支払いを逃れるためにジャンヌ・カルマンさんになりすましたのではないかと推理。これには当然フランスの研究者らから猛烈な批判もあるが、従来のフレンチパラドックスで片づけるには妙に突出した最高齢だった。DNA鑑定など、今後の調査に注目すべきだろうし、また科学者の「鵜呑み」にも警鐘をならしている。