健康長寿ネット

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高齢者の生きがい

生きがいとは

 高齢になると、周りの人たちから「あなたの生きがいは何ですか?」と聞かれることが多くなります。そのような質問に対して、友人と一緒に趣味やスポーツをするのが楽しくてそれが生きがいです、ボランティア活動をするのが生きがいですと答えたりするでしょう。このように、「生きがい」という用語や概念は特に強く意識されることもなく、ごくふつうに使われていますが、欧米諸国にはない日本独自のものです。

 「生きがい」とは、そもそも何なのかを心理学的な側面から簡潔に説明すると、「生きていることに感じるはりあいや充実感、それらをもたらす具体的な対象や活動」ということになります(リンク1参照)。

リンク1 「高齢者の生きがい活動」

高齢者はどの程度生きがいを感じているのか

 それでは、高齢者は日々の生活の中でどの程度生きがいを感じているのでしょうか。また、どのような時に生きがいを感じるのでしょうか。

 内閣府の『高齢者の地域社会への参加に関する意識調査』(平成21年)(リンク2参照)によれば、8割以上の人が生きがい(喜びや楽しみ)を感じていると回答しています。

 グラフ1に示すように性別ではそんなに違いはありませんが、年齢階級別にみると、年齢が高くなるほど生きがいを感じている人の割合は低くなっています。しかし、80歳以上であっても7割以上の人が生きがいを感じています。

 グラフ2の健康状態別にみると、良い状態であるほど生きがいを感じている人の割合が高く9割強となっています。また、グラフ3のとおり親しい友人や仲間が多いほど生きがいを感じる人の割合が高く、「たくさんいる」人では9割強にもなります。

グラフ:どの程度生きがいを感じているか、性、年齢別に示した棒グラフ。

グラフ1:どの程度生きがいを感じているか(性、年齢別)
表1:どの程度生きがいをかんじているか(性・年齢別の割合) (nは回答者数を示しています)
 十分感じている多少感じているあまり感じていないまったく感じていないわからない
総数(n=3293) 44.2 38.3 14.2 2.7 0.6
男性・60~64歳
(n=386)
42.2 42.7 13.5 1.3 0.3
男性・65~69歳
(n=420)
45.0 36.9 15.0 2.6 0.5
男性・70~74歳
(n=338)
48.2 34.0 13.6 3.0 1.2
男性・75~79歳
(n=235)
41.3 37.0 18.7 3.0 0.0
男性・80歳以上
(n=172)
35.5 36.0 22.7 5.2 0.6
女性・60~64歳
(n=463)
47.7 39.5 11.7 1.1 0.0
女性・65~69歳
(n=430)
48.6 37.0 11.6 2.6 0.2
女性・70~74歳
(n=358)
43.3 41.9 11.2 3.4 0.3
女性・75~79歳
(n=282)
42.6 37.9 14.2 3.2 2.1
女性・80歳以上
(n=209)
36.8 37.3 19.6 4.8 1.4

グラフ:どの程度生きがいを感じているか、健康状態別に示した棒グラフ。

グラフ2:どの程度生きがいを感じているか(健康状態別)
表2:どの程度生きがいを感じているか(健康状態別の割合) (nは回答者数を示しています)
十分感じている多少感じているあまり感じていないまったく感じていないわからない
総数(n=3293) 44.2 38.3 14.2 2.7 0.6
良い
(n=890)
64.6 28.1 6.0 1.1 0.2
まあ良い
(n=757)
43.3 44.6 10.3 1.5 0.3
普通
(n=992)
40.0 41.8 15.5 1.9 0.8
あまり良くない
(n=548)
24.8 40.9 27.9 5.7 0.7
良くない
(n=106)
17.9 32.1 29.2 17.9 2.8

グラフ:どの程度生きがいを感じているか、友人の有無別に示した棒グラフ。

グラフ3:どの程度生きがいを感じているか(友人の有無別)
表3:どの程度生きがいを感じているか(友人の有無別の割合) (nは回答者数を示しています)
十分感じている多少感じているあまり感じていないまったく感じていないわからない
総数(n=3293) 44.2 38.3 14.2 2.0 0.6
たくさんもっている
(n=932)
66.3 27.3 5.4 0.9 0.2
普通
(n=1507)
42.3 42.4 13.2 1.6 0.5
少しもっている
(n=700)
25.7 45.9 23.6 4.0 0.9
もっていない
(n=154)
12.3 30.5 35.7 18.8 2.6

〔出展:内閣府『高齢者の地域社会への参加に関する意識調査』(平成21年)〕

リンク2 「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果の概要(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

どのような時に生きがいを感じるのか

 どのような時に生きがい(喜びや楽しみ)を感じるのかをみると、グラフ4のとおり健康状態が「良い」「まあ良い」と回答した人は、「趣味やスポーツに熱中」「孫や家族との団らん」「友人や知人との食事・雑談」「旅行」などの順になっています。

 また、健康状態が「良くない」「あまり良くない」と回答した人は、「テレビ、ラジオ」「孫や家族との団らん」などの順になっています。

グラフ:内閣府「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」(平成21年)から引用した健康状態別の生きがいを感じる時を示した棒グラフ。

グラフ4:どのような時に生きがいを感じるか(健康状態別)
表4:どのような時に生きがいを感じるか(健康状態別の割合) (nは回答者数を示しています)
良い(計)
(n=1491)
良くない(計)
(n=413)
趣味やスポーツに熱中している時 51.8 32.9
孫など家族との団らんの時 47.6 45.8
友人や知人との食事、雑談している時 46.7 39.5
テレビを見たり、ラジオを聞いている時 37.6 48.9
旅行に行っている時 42.9 24.0
おいしい物を食べている時 38.8 37.8
夫婦団らんの時 34.1 27.4
仕事に打ち込んでいる時 32.4 15.5
他人から感謝された時 19.6 12.3
社会奉仕や地域活動をしている時 16.5 7.5
勉強や教養などに身を入れている時 15.6 8.7
若い世代と交流している時 13.8 9.7
収入があった時 11.2 7.5
その他 1.1 1.5
わからない 0.5 0.5

〔出展:内閣府『高齢者の地域社会への参加に関する意識調査』(平成21年)〕

 何が生きがいであるのか、どのような時に生きがいを感じるのかは、人それぞれであるのかもしれもせん。しかしながらこの調査結果から、健康状態や身近な人との関係が高齢者の生きがいに深くかかわっていることが読み取れます。健康を維持し、親しい友人や仲間との良好な関係、親密な交流が生きがいを高める要因であると指摘できます。

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