健康長寿ネット

健康長寿ネットは高齢期を前向きに生活するための情報を提供し、健康長寿社会の発展を目的に作られた公益財団法人長寿科学振興財団が運営しているウェブサイトです。

高齢期を豊かに生きるために

わが国では健康な高齢者が8割以上

 21世紀のわが国の高齢者は健康な高齢者が8割以上を占めることが予測されており、一昔前の老齢で世話を必要とする人といった弱者イメージではなく、元気で自立した人が多くなるといえます。

 これは高齢期の心理学的研究の発展とともに、高齢者の知能や記憶、人格等の心理機能は一様に低下するのではなく、加齢とともに成熟してゆく能力もあることが明らかにされたことによります。特に、これまでの長い人生経験を通して習得されてきた「知恵」は、高齢者ならではの能力であり、高齢になっても多くの人々は趣味の世界を極めるだけでなく、生産的な仕事にも従事できることを意味しています。

プロダクティブ・エイジング(生産的高齢者)

 アメリカの老年学の権威であるバトラー(Butler, R. N.) によって提唱されたプロダクティブ・エイジングは高齢者に自立を求め、更に様々な生産的なものに寄与するべきであるという意味が含まれています。

 高齢期に入り、仕事や家事等の義務的な労務から解放され、これからの人生を有意義に過ごすに当たって老いへのあり方やライフスタイルは、当然、高齢者個々人により異なり、それらの形態も様々であり、趣味や余暇活動、ボランティア、仕事、学習等々多岐にわたることでしょう(リンク1参照)。

リンク1 「明るい長寿社会」

 しかし、21世紀の高齢社会では、従来の社会参加と異なり、これらの参加に積極的な価値づけ、意味づけが要求されると思います。

 例えば、趣味や余暇活動は毎日の暮らしの中で、感動を得るための入り口になりますが、心から打ちこめるか、或いは打ちこんでいるのかどうかにより、単なる気晴らしや時間つぶしになってしまい、本当の生き方につながりません。このことはボランティア活動においても同様で、人まねや格好つけてのボランティアでは逆効果になりかねません。

 21世紀の高齢者は自分の生き方や方向性を自分で選択し、自己決定し、そして自己実現をはかってゆくことが大切であり、ひいては高齢期を豊かに、プロダクティブに、生きてゆくことに結びつくのではないでしょうか。

高齢者と社会貢献

 先程述べましたように、21世紀の高齢者は社会の中で何らかの形で寄与できる十分な心理的能力を備えており、それらの能力を社会や家族、ひいては未来の子孫や文化のために役立てたいと思う高齢者は多くなっています。

 近年では、厚生労働省が少子化対策として2003年度から始めたシルバー人材センターを活用して、高齢者が子や孫にあたる世代の子育て支援(子育てサポーター、子育て支援サービス)に参加し、乳幼児の食事、就学児童の学習などの世話をし「おじいちゃん先生」として活躍されたり、高齢者劇団でこれからの人生をもう一花、舞台で咲かせる意気ごみで高齢の俳優になることに挑戦したり、シニアしごと起こしとして、自力で自分の仕事を創出して社会に貢献する手応えを感じ、仲間との付き合いも楽しむという一石二鳥を地でいっている高齢者があらわれていることはうれしいことです。

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