健康長寿ネット

健康長寿ネットは高齢期を前向きに生活するための情報を提供し、健康長寿社会の発展を目的に作られた公益財団法人長寿科学振興財団が運営しているウェブサイトです。

世界一の高齢社会

 高齢社会あるいは長寿社会という時、わが国は、この前に"世界一の"とか"世界のトップランナーとしての"という言葉がつきます。それでは、わが国の長寿社会では何が世界一なのでしょうか。まず、第一に、高齢化率をあげなければなりません。高齢化率とは65才以上の人口が全人口の何%を占めるかというものです。わが国は平成25年に25.1%となりました。これは世界のどの国も達成していません。

 ※高齢化率による分類:高齢化社会(7%~14%)、高齢社会(14%~21%)、超高齢社会(21%~)

世界の高齢化率

 グラフは、2010年の世界の主要国における高齢化率を示した図です。世界のトップ3は、日本(23%)、ドイツ(20.8%)、イタリア(20.3%)です。いずれの国もいわゆる先進諸国で、高齢社会というのは経済的に豊かな国にしか実現できないようです。

 そして、次にこの高齢化率と非常に大きな関連のある高齢化のスピードが世界一です。しかも、その速さがとてつもなく速いのです。65才以上の人口が7%になりますと、これを高齢化社会といいます。そして、14%になると高齢社会といいますが、この高齢化社会から高齢社会に至るまでの期間、すなわち65才以上人口が7%から14%になるまでの期間が高齢化のスピードですが、日本はこれを1970年から1994年までの24年間で達成しました(リンク1参照)。

グラフ:2010年の世界の主要国における高齢化率を示した折れ線グラフ。

グラフ:世界の高齢比率の推移
資料:UN,World Population Prospects: The 2012 Revision
ただし日本は、2010年までは総務省「国勢調査」、2015年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」の出生中位・死亡中位仮定による 推計結果による。
注:
先進地域とは、北部アメリカ、日本、ヨーロッパ、オーストラリア及びニュージーランドからなる地域をいう。開発途上地域とは、アフリカ、アジア(日本を除く)、中南米、メラネシア、ミクロネシア及びポリネシアからなる地域をいう。(平成26年版高齢社会白書)
2010年 欧米諸国の高齢化率
国名高齢化率
日本 23.0%
イタリア 20.3%
スウェーデン 18.2%
スペイン 17.1%
ドイツ 20.8%
フランス 16.8%
イギリス 16.6%
アメリカ合衆国 13.1%
先進地域 16.1%
開発途上地域 5.8%
2010年 アジア諸国の高齢化率
国名高齢化率
日本 23.0%
中国 8.4%
インド 5.1%
インドネシア 5.0%
フィリピン 3.7%
韓国 11.1%
シンガポール 9.0%
タイ 8.9%
先進地域 16.1%
開発途上地域 5.8%

リンク1 「日本における長寿社会」

高齢化速度の国際比較

 これがいかに速いかを見てみますと(グラフ、表1)例えば、フランスでは、1864年に7%に達していますが、14%になったのは1990年で実に126年間かかっています。スウェーデンでは、1887年から1972年までの85年間です。欧州でもっとも速いドイツでも、1932年から1972年の40年間を要しています。これらを比べてみますと、日本の24年間というのがいかに速いかが判ると思います。

 そして、更に平均寿命が世界でトップクラスの長い国です。平均寿命とは、生まれた時の平均余命、すなわち生まれた子がこれから平均何年生きるかというのが平均寿命ですが、これが2014年時点では、女性86.83才で世界一、男性は80.50才となっています。

表1:高齢化速度の国際比較
国別老齢人口の到達年所要年数
7%(年)14%(年)
日本 1970 1994 24
フランス 1864 1990 126
スウェーデン 1887 1972 85
ドイツ 1932 1972 40
イギリス 1929 1975 46
イタリア 1927 1988 61
アメリカ 1942 2014 72

平均寿命の国際比較

 表2は、男性、女性のそれぞれの平均寿命の国際比較を1位から5位まで表したものですが、日本のように人口1億2千6百万人の国とアイスランドのように人口32万人の国との比較ですから、比較することに少し無理があるかも知れません。先進国では平均寿命80才というのが一般化しつつあるなかで、同じ地球上に平均寿命44才という国があることも理解しておかなければなりません(WHO世界保健統計局2012)。

 そして、2013年のわが国の健康寿命が女性74.21才、男性71.19才でこれも世界でトップクラスです(2014年厚生労働省発表)。健康寿命とは、生涯のうちで病気や障害がなく過ごすことができた期間で、健康寿命(平均自立期間)=平均寿命-非自立期間(健康を損ない自立して生活できない期間)という表し方をします。

 平均寿命も重要な数値ではありますが、何よりも健康寿命が重要です。わが国の健康日本21(第2次)での目標にも、健康寿命の延長を挙げています。

表2:平均寿命の国際比較
順位国・地域名平均寿命(歳)順位国・地域名平均寿命(歳)
1 香港 81.17 1 日本 86.83
2 アイスランド* 80.8 2 香港 86.75
3 日本 80.5 3 スペイン* 85.6
シンガポール 4 フランス 85.4
スイス* 5 韓国* 85.1

注:作成基礎機関について*は2013年、そのほかは2014年である。
(厚生労働省:平成26年簡易生命表より)

表3:世界の平均寿命(2012年)
平均寿命の長い国
83歳 日本
サンマリノ
82歳 アンドラ
オーストラリア
アイスランド
イスラエル
イタリア
モナコ
シンガポール
スペイン
スイス
81歳 カナダ
キプロス
フランス
ルクセンブルク
オランダ
ニュージーランド
ノルウェー
スウェーデン
平均寿命の短い国
47歳 マラウイ
48歳 ザンビア
レソト
チャド
中央アフリカ共和国
アフガニスタン
49歳 ジンバブエ
スワジランド
シエラレオネ
モザンビーク
ギニアビサウ
コンゴ民主共和国
50歳 コートジボアール
ブルンジ

世界保健機関(WHO)世界保健統計(2012年)

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