健康長寿ネット

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日本は世界一の高齢社会

日本は高齢化率が世界一

 日本は現在、世界一の高齢社会を迎えているといわれています。では、一体何が世界一なのでしょうか。

 まず、「高齢社会」であることを表す数値として、「高齢化率」があります。高齢化率とは、そのエリアに住む全人口のうち、65才以上の人口が占める割合のことで、%(パーセンテージ)で表します。

 日本の場合、平成28年に高齢化率が27.3%となりました1)。これは世界のどの国よりも高い数値です。

世界の高齢化率

 少し古いデータですが、2015年の世界の主要国における高齢化率をみてみます(図1)。高齢化率の世界のトップ3は、日本(26.7%)、イタリア(22.4%)、スウェーデン(19.9%)です。いずれの国もいわゆる先進諸国であり、バリアフリー化をした建物が多いなど、高齢者が暮らしやすい国づくりを行っているということが特徴です。

図1:世界の高齢化率を比較したお線グラフ。日本が急激に高齢化したことを示す
図1:世界の高齢化率の比較

 アジア諸国だけをみると、日本についで韓国、シンガポール、タイ、中国などで、高齢化率が高いことがわかります(表1)。

表1:2015年のアジア諸国の高齢化率
日本 26.7%
中国 9.6%
インド 5.6%
インドネシア 5.2%
フィリピン 4.6%
韓国 13.1%
シンガポール 11.7%
タイ 10.5%
先進地域 17.6%
発展途上国 6.4%

 もう一つ注目すべきなのが、高齢化率が上昇するスピードです。高齢化率は、世界保健機構(WHO)や国連の定義によると、3段階に分けることができます。

  • 65歳以上の人口が7%を超える:高齢化社会
  • 65歳以上の人口が14%を超える:高齢社会
  • 65歳以上の人口が21%を超える:超高齢社会

 高齢化のスピードは、高齢化社会から高齢社会に至るまでの期間で表すことができます。日本の場合、1970年から1994年までのわずか24年間で、移行していることになります。これが、世界に類を見ないスピードだったのです。

高齢化速度の国際比較

 この高齢化の速度がどれほど早いものなのか他の国と比較してみます(表2)。例えばフランスは、高齢化社会から高齢社会になるまでに、実に126年間を要しています。同様に、スウェーデンでは85年間、欧州でもっとも高齢化のスピードが早いイギリスでも40年間を要しました。これらを比較すると、日本での「24年間」が、いかに早いのかがお分かり頂けるのではないでしょうか。

表2:世界の高齢化 国際比較
国別老齢人口の到達年所要年数
7%(年)14%(年)
日本 1970 1994 24
フランス 1864 1990 126
スウェーデン 1887 1972 85
ドイツ 1932 1972 40
イギリス 1929 1975 46
イタリア 1927 1988 61
アメリカ 1942 2014 72

なぜ日本は世界一の高齢社会になったのか

 日本人が世界一の高齢社会になった理由は、いくつかありますが、国の社会保障制度のうち、以下の理由により、平均寿命が延び、世界一の高齢社会につながったものと考えられます。

医療制度の充実

 まずは、医療制度の充実です。日本には「国民皆保険制度」があり、高齢者に対する医療制度が比較的整備されていることから、医療機関を受診しやすい環境にあります。

 また、高齢者に対する健康診断の制度もあるため、病気を未然に防ぐ、早期発見、早期治療を実行することが可能です。

生活保障制度の充実

 さらに、日本には年金制度などの各種生活保障制度があることから、高齢者の貧富の差が少ないという特徴もあります。劣悪な健康状況を強いられることも無く、皆が等しく長生きすることができる環境にあるのです。

学校教育の充実

 また、日本では諸外国に較べ学校教育が充実しています。教育によって国民全体の健康に関する知識や関心が高まっている可能性があります。

平均寿命の国際比較

 表3は、男性、女性のそれぞれの平均寿命の国際比較を1位から5位まで表したものです。

表3:平均寿命の国際比較
順位国・地域名平均寿命(歳)順位国・地域名平均寿命(歳)
1 香港 81.32 1 香港 87.34
2 日本 80.98 2 日本 87.14
3 キプロス※1 80.9 3 スペイン※2 85.42
4 アイスランド 80.7 4 フランス 85.4
スイス※2 5 韓国※2 85.1

注:作成基礎期間について※1は2014年、※2は2015年、そのほかは2016年である。(厚生労働省:平成28年簡易生命表より)

 寿命にはもう一つ、健康寿命というものがあります。これは「日常生活に支障のない期間」を表しますが、日本の場合、平成26年現在で、男性71.19歳、女性74.21歳で、これも世界のトップクラスです2)。健康寿命と平均寿命の関係は、健康寿命(平均自立期間)=平均寿命-非自立期間(健康を損ない自立して生活できない期間)という表し方をします。平均寿命も重要な数値ではありますが、何よりも健康寿命が重要です。日本の「健康日本21(第2次)」という政策における目標にも、健康寿命の延長を挙げています。

日本の百歳以上の高齢者の数

 日本に現存する百歳以上の高齢者は平成28年の時点で、およそ7万人であり、内訳としては男性1万人、女性6万人とされています。95歳以上の高齢者の割合は49万人であることから95歳から100歳の間で急激に人口が減少することが分かります。しかし、年々上昇していることも日本の高齢化を物語っています3)

参考文献

  1. 高齢化の状況 内閣府(PDF)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  2. 男女共同参画白書平成28年版 I-4-1図 平均寿命と健康寿命の推移(男女別) 内閣府(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  3. 統計からみた我が国の高齢者(65 歳以上)2頁 総務省(PDF)(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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