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ミネラル:マグネシウム

マグネシウムの働き

 マグネシウムは生体内で約50~60%がリン酸塩や炭酸塩として骨に沈着しています。残りの約40%は筋肉や脳、神経に存在します。細胞内液に多く、細胞外液には1%未満しか存在しません。生体内では、多くの酵素を活性化して生命維持に必要なさまざまな代謝に関与しています。

 マグネシウムは300種類以上の酵素の働きを助けていて、エネルギー産生機構に深く関わっています。栄養素の合成・分解過程や遺伝情報の発現などにも関与しています。筋収縮、神経伝達、細胞膜透過に作用しています。また、血管を拡張させ、血圧を下げる作用もあります。

 吸収は主に小腸で行われ、腎臓で排泄されます。腸管での吸収はビタミンD(リンク1参照)によって促進され、過剰のカルシウム(リンク2参照)とリン(リンク3参照)によって抑制されます。生体内のマグネシウム量は腎臓からの再吸収によって一定に保たれています。

リンク1 「脂溶性ビタミン:ビタミンD」

リンク2 「ミネラル:カルシウム」

リンク3 「ミネラル:リン」

マグネシウムが不足すると

 マグネシウムが不足した場合には、不整脈が生じやすくなり、慢性的に不足すると虚血性心疾患、動脈硬化症(リンク4参照)などのリスクが高まります。また、吐き気、精神障害などの症状が現れたり、テタニー(筋肉の痙攣)を起こしやすくなったりします。

 マグネシウムをとりすぎた場合は、過剰分は尿中に排泄されるので通常の食事では過剰症になることはありません。しかし、腎機能が低下している場合には高マグネシウム血症が生じやすくなり、血圧低下、吐き気、心電図異常などの症状が現れます。ダイエットや便秘(リンク5参照)などに効果があるといって摂取されている「にがり」の主成分は塩化マグネシウムですが、過剰にとると下痢を起こすことがあります。

リンク4 「閉塞性動脈硬化症」

リンク5 「便秘」

マグネシウムの多い食品

 マグネシウムは精製されていない穀類、野菜などの植物性食品に豊富に含まれています。そのほかに魚介類、肉類、海藻類、豆類などにも多く含まれます。

 きんめだい生100g(一切れ)には73mg、ほうれん草生100g(2分の1束)には69mg、玄米ご飯120g(茶碗一杯)には59mg、納豆50g(1パック)には50mgが含まれています。

食事摂取基準

 平成19年国民健康・栄養調査におけるマグネシウムの摂取量は246.7mgで、グラフのとおり野菜・きのこ・藻類からの摂取が最も多く、次いで穀類、豆類でした。

 日本人の食事摂取基準(2010年版)では、一日のマグネシウムの推奨量を18~29歳男性では340mg、30~49歳男性では370mg、50~69歳男性では350mg、70歳以上の男性では320mgで、18~29歳女性では270mg、30~69歳女性では290mg、70歳以上の女性では260mgと設定しています。上限量は、通常の食品以外からの摂取量を成人で350mgとしています。

グラフ:マグネシウムの食品群別摂取構成比(平成19年厚生労働省 国民健康・栄養調査)日本人はカルシウムを乳類から最も多く摂取していることを示している。

グラフ:マグネシウムの食品群別摂取構成比

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