健康長寿ネット

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水溶性ビタミン:パントテン酸

パントテン酸の働き

 パントテン酸は、B群ビタミンのひとつです。もともと酵母の成長を促進する物質として発見されました。その後、この物質の欠乏によりラットの成長が阻害されたり、ニワトリで皮膚炎が起こることが明らかになり、ビタミンとして認識されるようになりました。

 パントテン酸は体内で活性化され、エネルギー産生の時に重要な役割を果たしている補酵素(コエンザイムA)の成分となっています。脂質や糖質が代謝されるときにも必要とされるなど、からだの中で起こるきわめて多くの酵素反応に関与しています。

パントテン酸の多い食品

 パントテン酸は自然界に広く分布している酸であることから、パン("pan"は"いたるところ""どこでも"を意味します)トテン酸と命名されました。

 パントテン酸が多く含まれている食品は肉類、魚介類、牛乳、豆類などですが、名前のごとく様々な食品に広く含まれています。熱や酸、アルカリ(重曹など)に安定していますので、調理による損失は少ないと考えられます。また、パントテン酸は腸内細菌によっても作られ、体内に吸収され、利用されます。したがって、通常の食事をしていればまず不足することはありません。

パントテン酸がすると欠乏

 パントテン酸の欠乏症はきわめて少ないと考えられていますが、欠乏の初期症状としては疲れやすくなったり、食欲がなくなったり、便秘になったりします。さらにめまい、頭痛、動悸などが起こり、進行すると知覚の異常、激痛(焼けるような痛み)、麻痺や副腎皮質や消化管などの臓器の機能不全が起こります。

目標摂取量

 1日に摂取する目安量を表に示しました。18歳以上の女性で5mg、18~49歳の男性で5mg、50歳以上の男性で6mgです。大量摂取による害はよくわかっていません。1日に1.2gのパントテン酸カルシウムを4週間摂取し続けても副作用はみられなかったという報告があります。また、高齢者に対して特に配慮する必要があるという報告はありません。

 平成19年国民健康・栄養調査におけるパントテン酸の摂取量は5.46mgでした。グラフに示す通り穀類、野菜・きのこ・藻類、乳類から摂取されているほか、肉類、魚介類、卵類などからも摂取されています。

表:パントテン酸の食事摂取基準(目安量)
年齢
(歳)
男性
(mg)
女性
(mg)
30~49 5 5
50~69 6 5
70以上 6 5

グラフ:日本人はパントテン酸を穀類から最も多く摂取していることを示している。

グラフ:パントテンの摂取構成比

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